悲しい少女の温かな恋 2 (ページ25)

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ななじゅうに！ページ25

楽しげな声を作り、皆に呼びかけるとギョッとしたように身構えられた。

…ふ、ふふふふふふ。

『そんな身構えなくても…殺しはせえへんから♪』

皆にそう言うけど更に顔を青ざめちゃった。

…解せぬ。

せーっかく落ち着かせてあげようと思ったのに。

「ライカ？なにすんのん…？」

シャオロンは、期待と少しの緊張を混ぜたような声で聞いてくる。

『んふふー、とくとご覧あれ！』

心のなかで、ダイアキュートと4回唱える。

私の周りに球状の魔力が4つほど浮かぶ。

トッと地面を蹴り、空宙へ軽く飛び、大先生以外の皆を狙う｡

…大先生を狙わへん理由は、なんか面白そうだから。

おもろいもんは見たいやろ？

『ファイアー(火の神)、アイス(氷の神)、バギ(風の神)、ベタン(地の神)…どうか私に力を下さい。』

魔力の玉1つにつき、一つの力を込めていく。

そして、全てを合わせる。

バチバチ…と反発し合う。どうやってもくっつかない。

だが、そこに私の魔力を入れたらすんなりとくっついた。

だって私は、実験台だから。

色々な魔力を合わされた結果出来た、悪魔でもなくヒトでもなく何者でもない者…

そして、全てでもある。

どんなものでも自分に取り込めるし、つなぎ合わせることも出来る。

一回見た技や家系能力は全て使えてしまうし、

私の魔力を与えれば、誰でも私の真似事ができてしまう。

つまり。

『私は、強い(天才児)ってわけ。』