恋、始まりました『染谷勇次郎』

じゅーなな！ ページ18

........待って怖い








目が笑ってないよおおお！！









生命の危機を感じる









冗談抜きで









染谷くんは私に絡ませていた腕をほどくと今度は私の腕をつかんで






勇「A、借りてっていいかな？」





........おいおい









なんか名前呼びされてるよ、私









.........悪くないけど









っというか優しい優しい操ちゃんは友達を売らないって！









操「持っていってください....(鼻血)」









貴「おい」









染谷くんはニコッと笑うと









勇「ありがとう、花咲さん」








操「.........」









貴「みっ......操ーーー！！！」









操が倒れた！








名字呼ばれただけで！？








アイドルパワーすご........









感心しているよりも自分の身の危険を重視したほうがいいと思うね、私！









.......誰か助けてください









染谷くんはやっぱり男の子で力が強いため、腕を振り払えない









染谷くんが向かう先は屋上だった









そして屋上に着くなり私の腕を離して喋り始めた









勇「榊さあ......」






貴「さっきまで名前呼びだったのに」









染谷くんは面倒くさそうに






勇「はいはいAね」









と言った








むう......








勇「僕の性格、大公開すんのやめて？」






貴「......ばらされちゃ困るの？」








勇「困るでしょ、キャラ崩壊する」









私だけが知ってるんだ......








なんか……









勇「何ニヤニヤしてんの？」








染谷くんはバカにしてるのか笑ってるのか分からない顔で言った





貴「うれしーの！染谷くんの裏側知れて」







嬉しさのあまり顔がほころぶ









染谷くんはあっそ、と言いながらあっちを向いた









冷たいねえ









貴「ねえねえ、染谷くんのこと名前でよんでもいい？」









数秒間染谷くんの返事を待っていると









勇「別に、いい」








あっちを向いたまま染谷くんはか細い声で呟いた








じゃあ早速......









貴「勇次郎？」









相変わらずあっちを向いたままお互い黙りこんでしまった







貴「おーい、こっち向こ？」









勇「煩い、さっさと戻るよ」






貴「だからこっち向こ？」









この時勇次郎の顔が少し赤かった事、まだ私は知らない

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