#11/俺達は ページ12
｢信じたくて…？私を？｣
｢うん、いくら変な噂が流れてるからといって実際杏が何をされたかとかは分からずじまいだしねえ？｣
…確かに。『私が杏をいじめてる』ってことしかみんな知らないんだよね、実際なにかした訳では無いんだけど。
｢Aさん、その人スパイかもしれないっすよ｣
｢翠！？それはちょっと失礼じゃないかな！｣
｢まあその辺は承知の上です。でもそう疑いたくなるくらいにはこの学院にAさんの敵は多いんすよ｣
｢うっ…辛い現実をつきつけてくるね…｣
｢そんなつもりはないっすよ！ただ警戒心を持って欲しかったってだけで…｣
｢ちょっと1年生〜？ただでさえAは弱ってるんだからそういうことは言っちゃダメって分からない〜？｣
｢こら、凛月！凛月もそういうこと言っちゃダメだからね！｣
｢え〜…A厳しいよ？注意しただけなのに…｣
翠が警戒の色を色濃く見せているのを気にせずに凛月は私の腰に抱きついたままだ。
｢おいこら、さらっと流しそうになっちまってるけどよ、お前俺達のことスパイだと疑ってんのか？｣
大人しくパンをもぐもぐと食べていた晃牙がはっと気付いたように翠を睨んだ。
｢それなりに疑ってはいますよ。そっちが味方っていう証拠があるんなら別ですけどね｣
｢俺達も、Aを信じるための証拠が欲しいんだけど無いかな？｣
｢…｣
｢…｣
凛月と翠の間に静かな沈黙が流れた。
気のせいか、火花が散っているようにも見える。
｢…おい、お前ずいぶんめんどくさいやつ味方につけたんじゃねえの？｣
｢そ、そんなことないよ、翠はいい子だもん。…めんどくさいかもしれないけど｣
｢そこは断言してやれよ｣
こそこそと晃牙と話していると翠の厳しい視線を感じた。
うーん、いい子なんだけどな…ヤンデレ化してきてる…。
｢ただ俺はAさんが心配なだけですから。失礼なこと考えないでほしいっす｣
｢あはは…ごめん…｣
｢それで、証拠はないの？証拠を出してくれて、俺達が信じられれば、こっちも証拠として色々情報出すけど｣
｢そんなこと言われたってありませんよ…｣
｢あ、あるよ｣
そうだそうだ、すっかり忘れてた。
私はブレザーのポケットからスマートフォンを出すと先週録音したものを流した。
｢これ、この前杏と話した時にこっそり録音したんだよね。どう？証拠になるかな？｣
｢う〜ん、最後まで聞いたらね？｣
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さくら - すっごく良かったです！感動しました。杏ちゃんに負けないで！って思いました。更新待ってます！頑張ってください！ (2017年8月1日 21時) (
レス) id: 60e75580d1 (このIDを非表示/違反報告)
のえな(プロフ) - 陽飴さん» うへへありがとうございます！ (2017年7月31日 23時) (レス) id: 988aa3edc9 (このIDを非表示/違反報告)
涙。(プロフ) - のえなさん» いえいえ私も最初の頃裏切り小説を書いていて匿名さんに言われたので .... 不快な思いにさせてしまっていたらすいませんm(_ _)m (2017年7月31日 23時) (レス) id: 7d3153bea9 (このIDを非表示/違反報告)
のえな(プロフ) - 涙。さん» わざわざご指摘ありがとうございます！占ツク初心者なので嫌な思いをさせてしまったなら申し訳ございません…。では変更させていただきます！ (2017年7月31日 22時) (レス) id: 988aa3edc9 (このIDを非表示/違反報告)
陽飴(プロフ) - 私的にとても面白いです!!更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2017年7月31日 22時) (レス) id: b7665856cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のえな | 作成日時：2017年7月28日 14時
