【文豪ストレイドッグス】《真実》の弟、《理想》の兄____肆

真実《捌拾弐》 ページ8

芥川君が…………

そこまで敦君を目の敵にしていたのか

〈森「出来ればでいいんだけどね、なんとか邪魔をしないように手を出してはくれないなかな」〉

『御意』

通話を切って目の前に向き直ると、白鯨(モビーディック)はもう目前に迫っていた





白鯨(モビーディック)内に侵入して最初に鉢合わせたのはハーメン・メルヴィル殿だった

『メルヴィル殿』

ハ「ああ、君は……写し人か」

『…………何故、貴方は此処に』

ハ「小僧、お前の異能力は……死者を蘇らせるものではないだろう？」

『？ええ、あくまで"この世に存在しないもの、存在するものにかかわらず具現化する"異能力ですから』

ハ「……………哀れだな………現組合(ギルド)のトップは、お前の異能力で娘を蘇らせようとしたのだろう」

僕の異能力で死者を作ろうとしていたのか……！？

『馬鹿な………作れるとしてもただの人形です！』

ハ「……………早くこの白鯨(モビーディック)を止めた方がいいぞ」

『………………何故です？』

ハ「先程来た白髪の小僧にも伝えたが白鯨(モビーディック)は今降下を始めている」

『降下………？』

何故、自分達の拠点である白鯨(モビーディック)を落下させる必要が……？

いや、でも落下したら………

『横浜が……』

ハ「お前は察しがいいようだ…白鯨(モビーディック)を止められなければ、白鯨(モビーディック)もろともお前達の拠点が灰になる」

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ラッキー文豪名言

死ぬということは、生きているよりいやなことです。けれども、喜んで死ぬことが出来れば、くだらなく生きているよりは幸福なことです 谷崎潤一郎

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