【文豪ストレイドッグス】《真実》の弟、《理想》の兄____肆

真実《漆拾録》 ページ2

モ「誰か来るわ 早く……ところで…………貴方はどうするの？落下傘(パラシュート)は一つしかないのよ？」

『僕には異能力があるから』

そう言って、僕は懐から取り出した紙をヒラヒラと見せた

モ「そう」

モンゴメリ嬢が、少しだけ寂しそうな顔をした気がした

敦「ねぇ本当に大丈夫？確かにこの部屋の中なら君は無敵だ でもそれってつまり……」

『モンゴメリ嬢、君はこの部屋から 永遠に出られないことを意味しているんじゃ？』

モンゴメリ嬢は少し頬を染め、ポツリと呟く

モ「察しの悪い人達ね ちょっとした口実よ

生きて____いつかここから救い出して"待ってるから"」

敦「判った」

敦君は一言そういうと、扉から外へと飛び出した

僕はモンゴメリ嬢の方を向く

モンゴメリ嬢はなぜまだ行かないというように怪訝な顔をしている

そんなモンゴメリ嬢の頭に手を乗せ、くしゃくしゃと撫でた

『ねぇ、僕の"義妹(いもうと)"になる気はない？』

モ「______…え？」

『僕が、君の"家族"になるよ！僕が、君の"居場所"になる…だから』

モンゴメリ嬢の目からハラハラと涙が溢れていて、僕はそれを拭った

『生きて、諦めないで…次に逢ったときに……』

兄と、呼んで欲しいな

モ「______…ええ、"兄さま"っ」

『…ふふ、やった ありがとう"モンゴメリ"』

大切な、義弟妹が………守る者がまた増えた

それだけで、僕のやる気はあがるんだ

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ラッキー文豪名言

死ぬということは、生きているよりいやなことです。けれども、喜んで死ぬことが出来れば、くだらなく生きているよりは幸福なことです 谷崎潤一郎

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