10 ページ11
貴方side
勘づかれそうになった(というかもう多分気づかれている)らっだぁの元を急ぎ足で去り、自室へと戻る
クローゼットを開けて1番前にかけてあるゾムさんの上着を眺めて小さくため息をつく
あの日、別れ際に何も言うことが出来なかったのが悔やまれる
我々国とはたしかに同盟関係にあるが、そう軽々と行けるものではない
それは向こうとて同じだ
この服と中庭の噴水だけが彼を思い出させてくれる唯一のものだった
次はいつ会えるだろうか
外交の時？それとも何かの祝賀会？
彼と直接連絡を取りたいけれどそんなことをしたららっだぁに怒られるし、何よりお母様やお父様に何を言われるか…
そう思うとまたため息が出てしまう
｢なんやー元気ないんか？｣
聞き覚えのある訛りに、少しばかり舌っ足らずなこの話し方
思わず振り返るとそこには緑色の特徴的なパーカーを羽織ってくつくつと笑う人が立っていた
目元はあまりよく見えないが、雰囲気だけでもすぐに誰だか分かる
『ゾムさん！？』
zm｢おっ正解、よう分かったな｣
『な、なんでここに？どうやって…』
つい大声でそう言うと彼はしー、と人差し指を立てる
zm｢らっだぁとかに見つかったらヤバいから静かにしてな｣
『そうだよね…ごめん』
zm｢鍵掛けれる？｣
『一応できるよ』
お願い、と彼に言われ急いで入口の大きな扉の鍵をガチャリとかける
ゾムさんはそれを確認するとフードを脱いで頭を少し振る
zm｢久しぶりやな、Aさん｣
あの時の舞踏会と変わらない、少し長い茶髪に緑の瞳を持った彼が目の前に立っていた
-*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*--*- -*- -*- -*- -*-
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 611人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
そると(プロフ) - ねぎとろさん» ねぎとろさん、コメントありがとうございます！楽しんで頂けて嬉しい限りです…！更新頑張りますので最後までぜひお付き合いください！ (2021年12月12日 22時) (
レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
ねぎとろ(プロフ) - めちゃめちゃ好きです！小説の書き方もすごく読みやすくて… 次の更新楽しみにしています！ (2021年12月12日 22時) (レス) id: 7227117f9d (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - ルアさんさん» ルアさんコメントありがとうございます！ずっとずっと更新滞らせてしまっててすみません…今日中に更新しますのでお待ちください、！！ (2021年12月12日 12時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
ルアさん - なぁんだ！僕の性癖を難いさせた神作品かぁ…！ (2021年12月10日 22時) (レス) @page17 id: b5934403b4 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - すみれいんさん» すみれいんさん、コメントありがとうございます！他のも読んで頂けてるなんて…嬉しすぎます…！更新頑張っていくのでぜひ最後まで読んでいってください！！ (2021年9月15日 18時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：そると
| 作成日時：2021年9月13日 0時
