第５話 ページ8
☆美桜side☆
「今日は転校生が来ています。……入ってください」
先生の言葉を合図に、一人の女の子が教室に入ってきた。
ツヤツヤと輝く漆黒の髪に、同じく光を映している黒い瞳。身長はお世辞にも高いとは言えないが、それがとても可愛らしい印象を与える。
少女は教卓の前まで歩み寄り、私たちを見渡してニコリと微笑んだ。
まるで穢れを知らないかのような澄んだ微笑みに、教室が内がざわつき始める。
「では、自己紹介をお願いします」
少女は微笑みを湛えたまま頷き、黒板に自らの名前を書き出す。
七海……？珍しい名字……。
「七海 雪です。よろしくお願いします」
言っているのは転校生の決まり文句なのだが、彼女が言うと特別な言葉のように聞こえるのだから不思議だ。容姿というのは周囲にここまで影響を与えるのか。
「雪さんは……美桜さんの隣に座ってくれるか
しら？」
考える素振りを見せた先生が指したのは、私の隣の席。昨日まではなかったのだが、今日来ると用意されていた。
そのおかげで、朝はクラス中転校生が来るのではないかという話題で持ちきりだった。
クラスの男子が羨ましそうに私を振り返る。
とても可愛い転校生が隣の席になるんてそう滅多にあることではない。
お前らなんかにこの子は渡さない！こんな可愛い子を野獣の側に置くなんて言語道断！！
男子たちの物欲しそうな視線を全てガン無視し、先生に指定された席の椅子を引く転校生に微笑みかける。
「雪ちゃんっていうの？」
声をかけると、彼女の肩がピクリと動いた。
「ぇ……う、うん」
黒い瞳をこれ以上ない程見開く。話し掛けられたことによっぽど驚いているようだ。今までいた学校では、友達とかいなかったのかな……？だったら、私がなりたいなぁ。
「そう。私は瑞枝 美桜っていうの！よろしくね」
当たり前だけどこの高校は初めてなんだから、案内とか必要だよね。
「ねえねえ、雪ちゃん。次の時間担当の教師が休みで
自習になる予定だからさ、今から一緒に教室抜けよ？学
校案内させて！」
「いいの？」
教室抜けるのが？まあ、誉められたことではないけど……先生いないし、大丈夫でしょう。
「大丈夫、大丈夫！見つかったときの言い訳も考えるか
ら！」
行こう、と手を伸ばすと、雪ちゃんは控えめに私の手を掴んだ。
「じゃあ、まずは本館を案内するわね」
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朱里(プロフ) - ナンシー・ハジェンズさん» アドバイスありがとうございます！ 参考にさせていただきます！！ (2013年8月26日 21時) (
レス) id: 13f8c978a2 (このIDを非表示/違反報告)
ナンシー・ハジェンズ(プロフ) - 自由に描いてもらったら別に良いんだけど、まぁこんな意見もあるんだと思って見てくれたらと思います。ちょっと御拝読させてもらったんだけど、文章の構成に違和感があったかな。順序を入れ替えるだけでも大分違うし。推敲をもう少しやってみては？ (2013年8月26日 19時) (レス) id: 61cd583815 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱里 | 作成日時：2013年8月24日 12時
