#24 -絶望の中で鈍く光る-03 ページ27
Aside_
「おいおい、正気か」
ジャンはニヤニヤした顔つきで話に入った。
「今、お前。調査兵団に入るって言ったのか？」
「あぁ、そうだが……。お前は確か憲兵団に、入って楽したいんだっけ」
エレンの言う通りキース教官の恫喝でジャンは憲兵団に入って内地に暮らしたいって言っていた。
「俺は正直者なんでね。心底怯えながらも勇敢気取ってやがるヤツよりはよっぽど爽やかだと思うがな」
「それは俺のことか」
ジャンの挑発的な言葉にエレンは立ち上がる。エレン喧嘩しないでよ。クソめんどくさいから。
「や、やめなよ」
「ふ、おいおい俺は別に」
マルコが2人を止めるために声をかける。ジャンはそんなことをお構いなしに鼻で笑い、立ち上がると、エレンの方に向かって歩く。
エレンと向かい合った時、タイミングよくカーンカーンと鐘が鳴る。
ジャンはため息を吐くと、エレンを見た。
「なぁ、悪かったよ。あんたの考えを否定したいわけじゃないんだ。これで手打ちにしよう」
そう言いながら、ジャンは手を出した。
あ、よかった……。喧嘩にはならなさそうだな。
「あぁ、俺も悪かったよ」
エレンも謝り、ジャンが出した手をタッチする様にパンッと叩き、エレンは部屋を出て行った。その後ろをミカサが追って行く。
本当にエレンのことが好きなんだなぁ。
ミカサの様子を微笑ましく見ていると、ジャンがエレンの後を追うミカサを引き止めた。
「なぁ、あんた」
ミカサは振り返ったがジャンは顔を紅潮させて言葉を詰まらせた。
「――あっと、その、見慣れない顔立ちだと思ってな。つい、すまない。とても綺麗な黒髪だ」
あー、これはミカサに惚れたな。ミカサ年々美人になってるもんな。
ミカサは短く「どうも」と返してすぐにエレンの後を追って行った。
そんなミカサを少しの間ボケーっと見ていたが我に帰ったのかミカサの後をジャンは追って行った。
『ジャン、不憫だなぁ』
「え？なに？」
ジャンの様子に言葉が漏れる。隣にいたアルミンが聞いてきたが、私は「なにもないよ」と笑うとパンと水を手に持ち立った。
「そう？ならいいけど、Aはパンなんか持ってどこ行くの？」
『ちょっとね』
そう言うとアルミンに笑顔を向けて、部屋から出た。
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すず(プロフ) - なにこのおもしろそーなの！読ませて頂きます！！ (8月9日 0時) (
レス) id: 31af31f23c (このIDを非表示/違反報告)
燈-tomo-(プロフ) - ゆくさん» コメントありがとうございます！気づけませんでした……、教えていただきありがとうございます！修正させていただきました！ (5月19日 14時) (レス) id: 565a7f0be0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆく(プロフ) - 楽しく読ませて頂いてます！#22 -絶望の中で鈍く光る-03の会話にある「奪略者よ。開拓地の移動を願ったの」の所ですが【脱落者】ではないでしょうか？？指摘が間違っていたら申し訳ないです。。 (5月19日 13時) (レス) @page25 id: 3907a8f32c (このIDを非表示/違反報告)
燈-tomo-(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます！正しい内容に修正しました！ (2023年3月20日 9時) (レス) id: 565a7f0be0 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 見させてもらってます！12話と13話が同じ内容になってます！ (2023年3月20日 9時) (レス) @page14 id: b0eae5c7d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：燈-tomo- | 作成日時：2023年1月15日 22時
