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同じ境遇ー川上サイドー ページ33

樋口「内上顆炎か

良かったじゃねぇか 腱が切れてなくて」



川上「…」








樋口「不満そうだな…」


川上「試合翌日は重く感じていましたけど今は何ともないので…」

樋口「それは2日間投げてないからだな…」


膝の違和感で準決勝投げることもブルペンに入ることも許されなかった
明日の決勝戦に向けて
午前中は受診することになった









樋口「何度も言うが、ここで無理して腱が切れてしまったら長時間にわたる治療が必要になる
一週間我慢して炎症が治れば甲子園で投げられるんだ

実際握力低下は数字に出てるし、今の状態でベストな投球ができると本当に言えるのか?」



川上「ッ…」

先生の正論に言葉を詰まらせるしかなかった







樋口「鉄心!!行くんだろ?甲子園」

片岡「…!」


樋口「稲実に勝つんだよな!」

片岡「もちろんそのつもりです」




樋口「だってよ!

無責任に聞こえるかもしれねぇが今は耐えろ!
甲子園に望みを繋げ
チームを信じてやれ川上」


川上「ッ…」






分かってる…
だけどのこの日のリベンジをどれだけ待ってたか
やっとかりを返す機会が目の前にあるのに

みんなと違って俺には後がないんだ…
だからこそこの夏に全てを懸けたい




ガラガラ…








川上「…!」






A「おはようございます…」

診察室を出ると松瀬さんとソフト部の片山監督に出会った


松瀬さんは夏の予選投げられなかった
そこからブルペンで投げるのを見かけて投げられるようになったんだと…
少し羨ましく思えた


俺たちに挨拶をして診察室へと入っていった








ーーーーーー





川上「ちょっと風当たってくる」

小野「ノリ…」



みんなと居るのがなんか苦しくて
食事を終えてすぐ外へ出た





「ッーーー!!!」

外に出ると遠くからでも聞こえるソフト部の声












川上「…?」







A「…お疲れ様」

診察から帰ってきた松瀬さんとまた出会った
グランドへ向かう松瀬さんとすれ違う


松瀬さんとあまり話す機会はない
だけどこの人のピッチングの安定感…迫力に同じ投手として
惹かれるものはあった







川上「あの…!」




A「…!?」


だけど、この人も怪我で夏投げることを許されなかった



なんとなく…
同じ経験をしたこの人なら











川上「ちょっといいかな…」

少し話してみたい
そう思ったんだ

示しー川上サイドー→←チームの意思ー片山サイドー



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作者名:春春 | 作成日時:2021年9月29日 22時

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