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鬼の術式を刻まれた者が、生まれながらにして持っている鬼子の証。
呪力の元である「負の感情」を直接視認する。
六眼と違って術式の詳細を見ることはできないが、周辺の呪力の流れや残穢、そしてまだ呪力になっていない負の感情を正確に知覚することができる。
また、相手が何を考えているのかも大まかにわかる。
普段は両目のうちの片方にしかないので、その効果は中途半端でありむしろ邪魔。
不完全な穢眼を上手く制御することができない桜仁は、昔から周囲の負の感情が直接頭に響いてくることを大変ストレスに感じていた。
「鬼」を発動させた状態では、両目が穢眼となってようやくその真価を発揮する。
穢眼の本質は呪力の捻出に特化していることであり、たとえ元々の呪力量が少なくとも、僅かな負の感情から無尽蔵に呪力を生み出すことができる。
また、その場に存在する呪力や残穢などを、自身の呪力に変換することもできてしまう。
これらは呪力操作における極致の一つであり、鬼が呪力切れとは完全に無縁の存在である理由がこの穢眼である。
領域展開「
鬼状態に限り展開可能。
領域内に無間地獄を顕現させ、引き込まれた者は想像を絶する苦痛に絶え間なく苛まれる。
非常に洗練された領域であり、ステータス上昇も必中必殺の効果も規格外。
領域展開は術式に大きな負担がかかるので、展開後は一時的に術式の発動が途切れてしまう。
逆を言えば、強制的に鬼から桜仁に戻ることができる唯一の方法でもある。
「鬼」を何度も何度も使い続けていると、術式を発動させていない時でも人格に影響を及ぼすようになる。
そしていつか自我が「鬼」に完全に乗っ取られてしまい、二度と術師本人には戻れなくなってしまう。
呪霊でもなければ呪物でもない。
あくまでも術式、しかし呪われた術式。
【戦法スタイル】
全長1メートル程の黒い金砕棒型の呪具で、殴ってはブン殴る脳筋スタイル。
桜仁自身が呪力なしの状態でもコンクリにヒビを入れられるレベルのゴリラなので、まさに文字通り鬼に金棒。
その一方で呪力量や呪術センスは平凡であり、最初の頃は呪力操作にかなり苦戦していた様子。
彼女の高い身体能力に呪力が追いつかず、逕庭拳のような現象が起こることも。
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