人生万事塞翁が虎─6 ページ8
なんとか岸に引き上げることができた。
私が見てはいけないものと決めつけたモノはそれはそれは綺麗な顔をした成人男性だった。
───なんでこの人川を流れてたんだ…?
ゲホゲホと咳き込んでいる敦に異次元空間から取り出したタオルを渡しながら考える
───ま、死んではいないし起きたら事情を聴こう…
『お疲れ、敦。ごめんよ、私山育ちだから泳げないんだ』
敦「へ、平気だよ。ちょっと驚いたけど…」
敦の腰につけたロープをほどいていたとき、引き上げた男が目を見開いたと思うと勢いよく起き上がった
さっきまで流されていたとは思えない速さだ
敦「あ、あんた川に流されてて……大丈夫?」
『平気だろ、こんだけ元気なんだから』
男は辺りを見渡し落胆したように肩を落とす
?「助かったか…………ちぇっ」
敦「(ちぇっ、つったかこの人!?)」
───男二人引っ張りあげたの大変だったんだぞ!?
思いがけない言葉に固まる二人に男は言葉を続けた。
?「君たちかい?私の入水の邪魔をしたのは」
敦「邪魔なんて僕はただ助けようと…入水?」
あ、なるほど。この男は今、ジサツをしようとしていたということだな?
敦はまだ、理解できていないみたいだけど
?「知らんかね入水。つまり、ジサツだよ」
───やっぱりか。この人はヤバイ人だ
顔を隠しているため相手に表情は見えないが、今、私の顔は最高にひきつっていると思う。
?「私はジサツしようとしていたのだ。それを君たちが余計なことを」
敦「は…はぁ」
『よし、敦、こいつ川に戻そう。めんどくさいけど』
そんなに死にたいのなら仕方ないとため息をつく
?「まぁ、人に迷惑をかけない清くクリーンなジサツが私の心情だ」
───んなもん、あるのか?
敦「クリーン…?」
?「なのに、君たちに迷惑をかけた。これは此方の落ち度。なにかお詫びを」
ぐうぅぅぅ…
まただれかの腹の虫がないた
あ、敦か。
───あれ?さっきパンあげたよね?成長期?
成長期ってすごいなと改めて思った今日この頃である
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素敵帽子くん - 続編へ! 話すなら#2でェ!! (2020年7月7日 8時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子くん - 無継さん» ありがとうございます! いま、急展開です。 (2020年7月7日 8時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
無継(プロフ) - 素敵帽子くんさん» はい。設定が細かくてここまで設定を細かくできて凄いなぁ。って思いながら読んでました (2020年7月5日 19時) (レス) id: fbd5b2b374 (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子くん - 無継さん» いや、読んでくださいました?? (2020年7月5日 19時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子くん - 無継さん» 私の 俺は君に惚れた。 読みました? (2020年7月5日 19時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無継 | 作成日時:2020年4月28日 19時