Murder on D street ─3 ページ43
敦side
太宰「やぁ、敦君、仕事中?お疲れ様」
びしょ濡れで逆さになりながら労いの言葉をかけてくる上司に思わず苦笑いを浮かべる
敦「ま、また入水ジサツですか?」
そう聞くと、僕の上司……太宰さんは顎に手をあててキメ顔を作った
太宰「独りでジサツ何てもう古いよ、敦君」
敦「え?」
太宰「前回の美人さんの件で実感したよ。やっぱりタヒぬなら心中に限る!独りこの世を去る淋しさのなんと虚しいことだろう」
相変わらずの太宰さんにまた苦笑いを浮かべる
『ほぉ……私と話していたとき、そんなことを考えてたんですね?太宰さん?』
聞きなれた凛とした声が聞こえた。その方向をみれば、鮮やかな群青色の外套に身を包み首もとに紺色のストールを巻いている、金色の瞳が特徴的な少女がいた
敦「Aちゃん!?どうしてここに?」
たしか、国木田さんに太宰さんを連れてくるように云われていたはず……
『やぁ敦。いやね?太宰さんにロープをつけたところまではよかったんだけどね?私の腕力が足りなくて引き上げられなかったんだ……結局、ここまで流れてきてしまったんだよ』
悔しげに話すAちゃん
敦「そ、そうなんだ……」
あれ?初めて会ったとき僕と太宰さんを引っ張ってくれなかったっけ?
太宰「あぁ!Aちゃん!酷いじゃあないか、私をおいて逃げてしまうなんて……」
『その事に関しては悪いと思ってますから……』
太宰「心中してくれたら許す!」
『お断りします』(^-^)
敦「あれ?じゃあ今日のこれは?」
太宰「これは単に川を流れていただけ。Aちゃんと話ながらね」
敦「なるほど」
『あ、敦…そこはたぶん納得しちゃダメだと思う…』
事情を説明し、太宰さんとAちゃんにも操作を手伝ってもらうことになった
そして、今、2人は遺体を見ているのだけれど
太宰「なんとかくの如き佳麗なるご婦人が若き命を散らすとは………!なんという悲劇!!悲嘆で胸が破れそうだよ!どうせなら私と心中してk((『不謹慎!!』ぐはぁ!!!」
大袈裟なしぐさで叫んでいた太宰さんに回し蹴りを食らわせたAちゃん
これは痛い……とうずくまりながら呟いている太宰さんと、そのとなりに何事もなかったように立っているAちゃんを見て箕浦さんが一言
箕浦「あの莫迦共は一体?」
江戸川「同僚である僕にも謎だね」
乱歩さんは愉快そうに笑いながら云った
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素敵帽子くん - 続編へ! 話すなら#2でェ!! (2020年7月7日 8時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子くん - 無継さん» ありがとうございます! いま、急展開です。 (2020年7月7日 8時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
無継(プロフ) - 素敵帽子くんさん» はい。設定が細かくてここまで設定を細かくできて凄いなぁ。って思いながら読んでました (2020年7月5日 19時) (レス) id: fbd5b2b374 (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子くん - 無継さん» いや、読んでくださいました?? (2020年7月5日 19時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子くん - 無継さん» 私の 俺は君に惚れた。 読みました? (2020年7月5日 19時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無継 | 作成日時:2020年4月28日 19時