或る爆弾─4 ページ24
爆弾魔「嫌だァ…もう嫌だ…全部お前らの所為だ、武装探偵社が悪いンだ!!社長はどこだ…早く社長を出せ!!でないと…」
そこまで云って爆弾魔は人質の少女を引き寄せた
爆弾魔「爆弾でみんな吹き飛んでタヒんじゃうよ」
太宰さんや国木田さんがなにやら相談しているが私はじっと物陰から爆弾魔を観察していた
───なんかおかしいな…なんか演技じみたものを感じるとうか…
話し合いに参加した方がいいと思いコッソリと太宰さんたちに近寄る
敦はこの状況をまだよく理解できていないようだ
『太宰さん、あれって高性能爆弾ですよね?どうするんです?』
太宰「おや、よく知っているね。上からなにかを被せれば多少は爆風を押さえられるかもしれないが…しかも女性を人質にとるとは卑劣な」
敦「あのおんなのこは?」
太宰「彼女はナオミちゃん。バイトの事務員さんだ」
『わ、かわいそう』
敦「とばっちりですね、それ」
太宰さんと国木田さんがじゃんけんをして国木田さんが負けた
犯人の説得に国木田さんが向かうも全く相手にされなかった
どうやら犯人は探偵社の社員の顔や名前を把握しているらしい
その割には社長の予定を把握できていないらしいが……
太宰さんが私と敦を見てニヤッと笑う
さすがの敦もこの状況を理解したようだ
『敦、頑張れ−』
太宰「Aちゃんもだよ?はい、行ってらっしゃーい」
太宰さんに背中を押され強制的に爆弾魔の前に出される
敦「や、やめなさーい!」
『チッ……あの包帯無駄遣い装置野郎((ボソッ……あーえーっとー爆弾使うと血とか肉とかが飛び散って掃除めんどくさくなると思うんで辞めといた方がいいですよ−』
敦は怯えながら、私は気だるそうに言う
───だってめんどくさいんだもん。絶対この人爆弾魔じゃないし。人質持ってる手、なんか優しいし
爆弾魔「なんだあんた!!」
敦「と、通りすがりの新聞配達員です」
『同じく〜』
あんまりめんどくさいんでよく考えずに答える
敦「Aちゃん、キャラ保ててないよ」ボソ
『しょーがないだろ……めんどくさいんだもん』ボソ
だって……ねぇ……めんどくさいんだもん
爆弾魔「新聞配達の人がなんのようだ」
敦「いくら憎いからって、人質とか爆弾とかよくないよ」
『そーだぞ、生きていればきっといいことあるよ−』
気だるそうに答えながら私はこの引きこもり事件について考えていた
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素敵帽子くん - 続編へ! 話すなら#2でェ!! (2020年7月7日 8時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子くん - 無継さん» ありがとうございます! いま、急展開です。 (2020年7月7日 8時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
無継(プロフ) - 素敵帽子くんさん» はい。設定が細かくてここまで設定を細かくできて凄いなぁ。って思いながら読んでました (2020年7月5日 19時) (レス) id: fbd5b2b374 (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子くん - 無継さん» いや、読んでくださいました?? (2020年7月5日 19時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子くん - 無継さん» 私の 俺は君に惚れた。 読みました? (2020年7月5日 19時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無継 | 作成日時:2020年4月28日 19時