お墓参りしてたら知らない場所にいたのだが…… (ページ23)

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或る爆弾─3 ページ23

敦｢……で、Aちゃんこれは一体どういう状況？｣

『見たまんま』

敦は困惑した表情で聞いてくる
私は考えることを放棄し地面に座る

太宰｢やあよく来たね、早速だが助けて｣

敦｢え、なんですかこれ？｣

太宰｢なんだと思う？｣

敦｢朝の幻覚…？｣

『敦、それ正解』

太宰｢違うよ、Aちゃん。敦くんも頷かないで…いやね、こうしたジサツ方法があるときいて試してみたのだよ。が、苦しいばかりでいっこうにﾀﾋねない｣

『苦しんでいるようには見えませんけど？もう少し落ちたらどうです？頭押してあげましょうか？』

スクッと立ち上がり太宰さんの頭に手を置く

太宰｢あ、やめてAちゃん！！絶対痛いやつだからこれ！｣

敦｢でも、ジサツ方法なのですから其の儘そうしておけばジサツできるのでは？｣

『そうですよ』

しかし、太宰さんは全くわかってないな、といった感じで顔を歪める

太宰｢私はジサツは好きだが痛いのも苦しいのも嫌いなのだ。当然だろう｣

───ンだよそれ。ジサツの手段かなり限られちゃうじゃん

敦はドラム缶に手をのせた
何となく意図が分かり私も太宰さんの頭から手を離しドラム缶にのせる

敦『｢えい｣』

二人で押したためかなりの勢いでドラム缶から出た太宰さん
今はドラム缶に腰掛け腰をポキポキとならしている

やはり、探偵社の人からは電話で断られたらしく

太宰｢全く異能力者はどこか心が歪だ｣

なんてぼやいている

───あんたも異能力者なんじゃないの？

と、突っ込みそうになったのは許してほしい

聞くと、太宰さんは私と敦に仕事を斡旋してくれるらしく一先ず探偵社に行くことになった
あれ、探偵社で雇うんじゃないの？と、思ったが其の儘にしておいた

───安全な仕事だといいな…私は異能力者じゃないし、事務の仕事とか…
師匠も安全な仕事が一番だ！！って云ってたし

探偵社に向かっている途中、国木田さんに会った
相変わらず、太宰さんにからかわれているがここで国木田さんの素晴らしいネーミングセンスと素晴らしい物真似が見れたので良しとしよう

『爆弾魔？探偵社に？』

なんという物騒な世界なんだろう、ここは

事務員ももしかして異能力者なのか？だとしたら、私使い物にならない…

心のなかで頭を抱えていると太宰さんがついたよ、といった

探偵社は綺麗な赤レンガのビルの中にあるらしい