人生万事塞翁が虎─16 ページ18
Aside
太宰「経営が傾いたからって養護施設が児童を追放すると思うかい?
大昔の農村じゃないんだ。
Aちゃん、次私が何を言いたいかわかるね」
───疑問符がついていない…決めつけてんじゃん
仕方ないと思い、ため息をつく
『私はよくわからないが…普通、経営が傾いたのなら、敦1人ではなくもっと大勢を追い出すか、他の施設に移すはず』
太宰「うん、大正解。君、賢いんだね。よし、ついでに私に素顔を見せてくれたまえ」
『断る』
太宰「えー」
何でこの状態でそんなことを言えるのだろうか
神経を疑う
太宰さんはニコニコ笑っている
敦「え、二人とも……何を云って……」
月明かりが敦を照らした
すると、彼の動きがピタリと止まる
まるで、月の光に魅いられているようにも見える
『なにが始まるんだ…?』
───敦の様子がおかしい
太宰「Aちゃん、私の後ろにきたまえ」
『わかってる。もともとそうするために近づいていたから』
太宰「おや、そこまでお見通しだったのかい?」
敦が呻き声をあげ始める
幼少期の記憶が頭をよぎる
───違う、今はそんなことに付き合っている暇はない
頭を大きく振って忘れようとする
その様子を太宰さんがチラリと見ていたのは知らない
敦の目が大きく見開かれ、すでに焦点があっていない
太宰さんが云うに、“この世界には異能を持つものが少なからずいる”らしい
そして、その力で成功するものもいれば…
『これは…虎…?』
力を制御できずに己の身を滅ぼしてしまうものもいるらしい
太宰「大方施設の人は虎の正体を知っていたが君に伝えなかったのだろう
君だけが知らなかったのだよ。
君も異能を持つものだ」
───敦の数倍の大きさの体を持つそいつは
『これ…本でみた…』
───純白の毛でおおわれた獣
太宰「写し身に飢獣を降ろす月下の異能力者」
『白虎だ…!』
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素敵帽子くん - 続編へ! 話すなら#2でェ!! (2020年7月7日 8時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子くん - 無継さん» ありがとうございます! いま、急展開です。 (2020年7月7日 8時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
無継(プロフ) - 素敵帽子くんさん» はい。設定が細かくてここまで設定を細かくできて凄いなぁ。って思いながら読んでました (2020年7月5日 19時) (レス) id: fbd5b2b374 (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子くん - 無継さん» いや、読んでくださいました?? (2020年7月5日 19時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子くん - 無継さん» 私の 俺は君に惚れた。 読みました? (2020年7月5日 19時) (レス) id: a7283ddb7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無継 | 作成日時:2020年4月28日 19時