12,なんでだろう。 ページ13
加州side
加「そ、そうか…俺…」
気が付いたら涙が溢れていた。
何故、大切な事を忘れることを選んだのか。
俺は、過去の自分を恨むことしか出来なかった。
加「俺は、主の事を信じる事が出来なかった…!」
他のみんなはずっと信じていたのに。
俺は初期刀でずっと主のそばにいたのに。
そう思うと涙が止まらない。
加「お、俺っ…初期刀の資格なi「加州!」
俺の言葉を遮って声を上げたのは歌仙兼定。
下を向いているので表情は分からないが、膝の上で拳を強く握りしめている。
歌「確かに。お前は主を信じなかった。しかし!主は記憶が無いのに、2度目もお前の事を選んだんだ!初期刀の資格がないなどと二度と言うな!!」
加「っ!?」
そうだ。主には前世の記憶が無い。
それなのに、選んでくれた。
自分も、記憶が無い状態だったのに主の手に取ってもらった時の嬉しさが残っている。
有無を言わさないくらいの声量と勢いに声はあげられなかった。
歌仙に続くように今度は静かに山姥切国広と陸奥守吉行が声をあげた。
国「お前が…お前が俺達4振を動かしてくれたんだ。」
陸「おんしが刀に戻ったからわしらも、戻ったんじゃ。」
真っ直ぐ俺の方を見つめる二振を見ることが出来なかった。
加「だったら…俺の…せいじゃん…」
蜂「そうじゃない。主は俺達がずっと探していた主だったが、前世の記憶はない。だからこそ。また、1からやり直したいと俺達は思ったんだ。」
加「っっ!うっ!あぁぁぁー!!」
優しく俺の手をとって言う蜂須賀に涙が、また溢れ出る。
加「ごめん…皆っ!俺っ…俺…逃げてっ…ごめんっ!…」
喉が上手く声を出してくれない。
途切れ途切れになりながらも、伝えた。
歌「大丈夫だ。逃げたのではない、君がやり直させてくれたんだ。きっかけになってくれた。」
蜂須賀の隣に来て歌仙が微笑む。
歌「さぁ。落ち着いたなら、夕食の準備をしないとね!」
「主が待っている。」そう言って立ち上がった歌仙は燭台切を呼ぶ。
歌「皆にも手伝って貰うよ!今日は宴だ!加州、
君は…主を呼びに行ってくれるかい?」
「幸い目は腫れていないしね」そう言いながら俺の着替えを渡してくる歌仙には感謝しかない。
加「…分かった…!呼んでくる…!」
意気込んで言う俺に皆は頷いた。
加「皆。本当に…ありがとう」
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まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2020年3月28日 21時) (レス) id: 161c6e3e4c (このIDを非表示/違反報告)
柊花(プロフ) - 夏終朝凪さん» お返事遅くなりました(´TωT`)すみません!ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年11月30日 17時) (レス) id: 8d4279d0fb (このIDを非表示/違反報告)
夏終朝凪(プロフ) - 続きがすごく楽しみです!とても面白いです!これからも更新頑張ってください!楽しみにしてます(*´▽`*) (2019年9月21日 19時) (レス) id: 8142368f1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊花 | 作成日時:2019年5月4日 17時