2、あたしの日常(2) ページ2
朝起きて、カラ松のモーニングコールをぶち切りし、彼らにおはようと言う。
これがあたしの習慣。
我ながらぶっ壊れていると思う。
監視カメラと盗聴器に向かって挨拶だなんて、失笑ものだ。
彼らは、あたしの生活の一部だ。
学校では、常に彼らの中の誰かと一緒にいる気がする。
離れるのは男女別でやる体育の授業の時と、トイレに行く時ぐらいだろうか。
「松野兄弟ってお前の家族だろ?w」
確かにいつも一緒にいるし、そう見えるかもしれない。それくらい仲が良いという比喩表現だってこともわかってる。
でも、それは違う。
第一、兄弟がストーキングしたりハッキングしたりするだろうか、いやしない。
兄弟がいないから憶測でしかないが、そう願いたい。
心底頭の可笑しな6つ子だと思う。
…まあ、それを許してるあたしも狂ってるのかもしれない。
普通の家庭環境で育っていないから、普通の人の日常がわからない。
まず前提が違うから、あたしの当たり前は他人の異常なのかもしれない。
着信音が鳴り、スマホが誰かからラインが来たことを知らせた。…おそ松からだ。
「起きたら座ってないで早く準備してよ〜
外寒いし、置いてっちゃうよ〜?」
… 今まで一緒に行こうなんて言ったことないって。
また今日もちょっと可笑しな1日が始まる。紅奈はベッドから立ち上がり、朝の支度を始めた。
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作者名:枢灵 | 作成日時:2017年11月19日 18時