【急募】目の前で元カレ達(11人+a)がラップバトルをし始めた【修羅場解決法】

観音坂独歩編　優しさの代償Ep3　said Heroine ページ8

『だ、大丈夫かな？ちゃんと着れてる？』
「あぁ。可愛いぞA。」
『無花果は何でも可愛いしか言わないじゃない。』
「いや本当に可愛いよ。初詣なんか行かなくても良いから私の側にいてほしいくらい。」
『だめだよ。もう約束してるし。』
「くっ…！だが、お前の晴れ着をいち早く見れたから良しとしよう。それと、これを。」
『ん？…わぁ！可愛い！これって無花果のリボンの色違いだよね？良いの？』
「あぁ。やはりお前によく似合う。」
『えへへ、ありがとう。』
「ん"ん"ん"！！」
『？』
「んっん"！…いや、何でもない。それより本当に送らなくて良いのか？私は心配だ。矮小な男共がお前を誘拐しないか心配で心配で…。」
『大丈夫だよ！心配し過ぎ。』






『行ってくるね！』
「あぁ、楽しんでおいで。」









「入間。」
「…は。」
「尾行しろ。気付かれるなよ。」
「はい。(このくそアマ！俺の予定は無視かよ！)」









私は待ち合わせ場所に待ち合わせ時間の5分前に来たがそこには観音坂さんが既にいた


『すみません、待たせてしまいましたか？』
「あ、珠久里さ、ん…。」
『？観音坂さん？…おーい！』
目の前で手を振っても反応がない
駄目だ、完全にフリーズしちゃってる


よし、こうなったら


『おい！観音坂！今日提出の書類はまだか！あとはお前だけだぞ！』
「は、はいぃ！課長！今提出しま、す？」
『ようやく戻って来ましたね。』
「あ、珠久里さん…っ、は、晴れ着、とても綺麗で、す。」
『はい。ありがとうございます。貴方のおかげで照れも半減ですけど。』
「俺も緊張が和らぎました。…課長の真似上手いですね。」
いつものおどおどした態度とは違ってかなり砕けた物言いだ

プライベートではこうなのかな

『うーん、少し複雑ですが。』
「でも課長はそんな可愛い声してないですよね？」
『！……観音坂さんって…。』
「はい？」
『何でもないです。』
「え？珠久里さん？何故顔を背けるんですか？」

私は真っ赤になったであろう顔を見られまいと必死にそっぽを向く

何故だか彼に可愛いと言われると恥ずかしさと悔しさと嬉しさが混ざりあった複雑な感情になる





ショーケースに写った私の顔は
真っ赤で苦虫を噛み潰したような不細工になっていた





あとがき
実は夢主のこれ、恋愛感情じゃないんです
これ以上はネタバレになるから言いませんけど

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