観音坂独歩編 優しさの代償Ep4 said Doppo ページ12
「俺じゃ、駄目ですか。」
そう口に出していた
思わず言ってしまった
恋をしたい、という珠久里さんはあまりにも儚げであまりにも
綺麗だったから
『えっと、観音坂さんは、その、』
「…はい。」
『れ、恋愛経験はお有りで?』
「へ!?…ひ、人並みには、だと思います。」
『…私、7つも下ですし、その、子供っぽい、ですし…。』
「お、俺だって、もうアラサーですよ。それに決まった相手なんていないです。」
『……………。』
「……………。」
『あの、一旦、持ち帰っても宜しいですか?私、こ、告白されたの初めてで…。』
「え、意外です。モテそうですけど。」
『本当に、呆れる程、こういった色事には疎いらしくて…。』
「純粋、なんですね。」
『子供っぽいだけですよ。』
あはは
ふふふ
へ、変な空気になってしまった
『あ、あの!お、おみくじ、引いていきませんか…?』
「あ、ああ!そうですね!初詣に来たらおみくじを引かないとですよね!」
『わ、大吉でした。観音坂さんは?』
「…………。」
『観音坂さん?』
「だ、大凶……。」
『あ、』
「は、はは、大凶、大凶かぁ…。今年こそはあのハゲ課長にガツンと言ってやれるかもしれなかったのに…、もしかしたらリストラが近いのかな…、それとも…………ブツブツ」
『あ、あの!観音坂さん!』
「………?」
『大凶は、もう下がりませんよ!』
「え?」
『ほ、ほら!一番下って事はあとは上るだけじゃないですか!もう下がないって事はどんどん運が向上していずれ大吉になります!よって、裏を返せば大吉なんです!』
「………。」
『えっと、無理がありましたか?』
「………ふっ、ふふ、」
『なっ、わ、笑わないで下さいよ!私も可笑しな事言った自覚はありますし!』
『それに私は大吉ですからね!私と一緒にいればきっと中和されますよ!』
「………、それは、さっきの返事と取っても良いんですか?」
『へ?』
そうして珠久里さんは自分の言葉の意味を考えたのか、かぁ…っ、と顔が真っ赤になる
『ま、待って下さい!落ち着いてください!』
「あ、急過ぎましたね…。その、あまりにも無邪気に言うものだから、可愛いな、と。」
『〜〜〜〜!!』
あとがき
このやり取りはな
おみくじのお姉さんの前で、だぜ
おみくじのお姉さん
「(はぁ〜?リア充かよぉ〜?しかも付き合う前の。可愛すぎか。結婚しろよ。全力で祝うわ。)」
きっとこう思っていたに違いない!
観音坂独歩編 優しさの代償Ep5 said Heroine→←過去編Ep1 おはよう非日常
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おこめ(プロフ) - 犬田さん» コメントありがとうございます!ほわぁっ!?こんな駄作を面白いと評価していただいてありがとうございます!ご期待に添えるよう頑張ります! (2019年12月11日 7時) (レス) id: 59f0fac7fa (このIDを非表示/違反報告)
犬田(プロフ) - タイトル見てすっ飛んできました。新鮮なお話でめっちゃ面白いです~!これからの展開が物凄く気になります。更新応援してます! (2019年12月10日 23時) (レス) id: 4889f7f66e (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - 猫腹さん» コメントありがとうございます!凄く励みになります!頑張りまぁっす!! (2019年12月7日 20時) (レス) id: 59f0fac7fa (このIDを非表示/違反報告)
猫腹(プロフ) - 初コメ失礼します。凄く好きです、頑張ってください (2019年12月7日 19時) (レス) id: 437f4e7ef6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おこめ | 作成日時:2019年12月5日 23時