武田軍の場合 ページ7
武田信玄の屋敷はいつも
武将たちのむさ…、活気あふれる声に満ちている
だが、今日だけは耳が痛くなるくらいの静けさだった
私は少し、ほんんんんんっの少しだけ気になって信玄の部屋を訪れた
襖を開けたら布団の上で信玄が俯せで倒れていた
その周りを武将たちが囲んでいて
まるで
『殺人事件…？』
「いや、死んでねーから！！」
「うん。脈は正常だったよ、けど、」
昌信は信玄の体を起こし仰向けにした
『血…。』
信玄の口元には血が
『食事中だった…？』
「食事…、月牙族をなんだと思ってるんだ…。」
『いや、だってお前らいつでもどこでも私の血を吸ってるじゃん。お前らの方こそ貞操観念どうなってんの？』
私は珍しくマジレスした
「だって美味しそうなんだもん。」
『男がもんとか言っても萎えるわ。』
「だが、同意の上だろ？」
『信春さんはもう少し乙女心を理解した方がいいと思いまぁす。』
昌景の方から
乙女…？
と訝しげな声が聞こえたから
頭に挙骨を落としておく
「いってぇ！！」
「口は災いの元、だね…。」
『昌豊さん、なんか言った？』
「な、なんでもないよ。」
「(さて、いつ起きようか…。)」
信玄は完全に起きるタイミングを逃していた
『つか、信玄起きてんじゃね。』
私は信玄の口元についてる血を舐めとった
「んなっ！？おま、おまおま…！」
「わお。」
『あー、やっぱり、…これ血じゃないね。』
「おまっえ！なにして、」
『うっせえな、なんだ、昌景君は童貞なの？』
「お、女がそんな言葉を言うな！」
「…で、血じゃないとなるとこれは一体？」
『苺ソースだね。っていうことは、私が隠してたへそくりおやつを食ったのはこいつか。』
「なんだよへそくりおやつって！」
『私のへそくりで買ったおやつ。』
「見事にそのまんまだね。」
『つか、いつまで死んだフリしてんのさ。』
信玄はムクッと布団から起き
「す、すまん。まさかAのおやつだとは思わなくて…。」
『だからって死んだフリはねーよ。仮にもアンタ総大将なんだから。』
「いや、その、さっきお前が「誰が食べた…、許さん、死なす…。」とぶつぶつ言いながら部屋の前を通ったから言おうにも言えなくて。」
『なーるほどー。』
「す、すまん…。」
「たかが菓子くらいいいじゃねーか。」
『うっせチェリー昌景。』
「チェリー…？」
「多分蔑称だよそれ。」
「な、何だとー！」
その後、信玄にクソ高い菓子をねだったAだった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 15人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おこめ(プロフ) - 瀕死の弱者さん» コメントありがとうございます。おっと、大草原ですな、除草剤を撒きましょう。ちなみに戦刻モーニングブラッドは現代に住む一般的な男子高校生が主人公で戦国武将達(女子)とラブコメするゲームです。おこめが考えました。 (2019年11月3日 23時) (
レス) id: 59f0fac7fa (このIDを非表示/違反報告)
瀕死の弱者(プロフ) - いや、プロローグから面白いｗｗ戦刻モーニングブラッドってなにｗｗｗ確かにナイトの反対だけどｗｗ (2019年11月3日 20時) (レス) id: c78dd6231e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おこめ | 作成日時：2019年6月9日 22時
