怪盗WEST事件簿【JW】

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予期せぬ停電にその場にいた全員の動きが止まる。


『おい！！お前ら何をした！！』



知るかボケ、こんなシステム俺らも知らん。とは言えるはずもなく心の中で舌打ちをひとつうった。



くそ、これじゃ身動きなんて取れるわけない。



視界を閉ざされた敵は軽くパニックに陥ってるし、下手に刺激するのは良くない。

俺らも停電は予期してなかったことやから下手に動けば怪我に繋がるやろう。



なんで今日はこんなイレギュラーがかさなんねん。



仲間を救う案が浮かばないのろまな脳みそに苛立ちながらも何かないかとぐるぐる思考を巡らせる中、


ﾊﾟﾝｯ



ひとつの発砲音が部屋に響いた。


誰が撃った、誰が撃たれた。

神ちゃんは？はまちゃんは？ノゾムは？



今すぐにでも安否確認したかったけど、無闇に声を上げて居場所を特定されれば俺自身の身も危うい。


落ち着け、大丈夫。皆が死ぬ訳ない。


落ち着け落ち着けと自分に言い聞かせるのを邪魔するように発砲音は続く。


どうやらそれはかなり的確なようで、誰のものか分からないうめき声が小さく聞こえればそれに続くものは何も無かった。


それがより一層俺を焦らせる。



だって、俺らにここまで器用に銃を扱えるやつなんて一人もいないんやから

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