家族ごっこのサーカス団 2【JW】 (ページ6)

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「っ！！」

また、似たような夢を見た。
今度は檻の中に残ってたのは俺だけで、他の皆が俺を見捨てるってそんなあり得ない夢。

でも怖いもんは怖くって慌てて起き上がった。

どくどくと嫌な音をたてる心臓を抑え込むように心臓付近の服をかき集める。
それで間に合えばよかったんやけど、そううまくはいかず息もどんどんあがっていく。

緑「んぅ、じゅんた？」

「ぁ、かみちゃ、」

二つ先のベッドで寝る神ちゃんが眠そうに目をこすりながらもうなされて起きた俺に気付いてくれて、声を掛けてくれた。

なんとか絞り出した声で名前を呼べばさっきまでの眠そうな雰囲気はどこへやら、ぱっちりした目を惜しげもなく見開いて隣に寝てる流星から順番に他の家族を叩き起こしていった。

起こされた家族たちは嫌そうな顔ひとつせず、俺の手を取り一階へと降りていく。

これはこの前決めた俺らかぞくの約束。

誰かが怖い思いをしたら、それが夜中であってもどこであっても家族みんなで集まって安心するまで一緒にいてあげる。そしたら他のかぞくも不安にならないで済むやろって。

そしてそのお供は、

紫「はい、ホットミルク。」

はまちゃん特性ホットミルク。

それを手に皆でリビングに集まって明日は何をしようかなんて楽しい話をする。

はまちゃんと二人だけの特別メニューだったのにな、なんてちょっと残念な気持ちもなくはないんやけど、でもそれ以上に真夜中のお茶会は思ってた何倍も楽しくて、

そのたびにこの人たちが家族でよかったなんて思えるんだ。