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「何のつもりだよ」
俺を睨むように見るユウキ
いや、さっき面と向かって嫌いだと言われたばかりだ
普通に睨んでるんだろうな
「ニノが死んだ」
「・・・つまんねえ冗談だな」
「こんな冗談、死んでも言わねえよ。ミヤビが殺したんだ。どういうことか分かるだろ」
カズナリの死に少しばかり驚いたみてえだったけど、その反応を俺が見てることに気付いたようで
すぐに俯いて目線を合わせてはくれない
「俺はお前が諜報員だったからって、もう何も思ってない。今はもう、そんなこと気にしてる場合じゃねえんだ」
「だとしたら、俺をこんなとこに連れて来て何が知りたいんだよ」
「あいつの国への行き方を教えてくれ」
はあ？
ユウキは怪訝そうに俺を見る
そこで、今日王宮で何があったのかを全て話した
「なるほどね、そんなことになってたのか」
本当にどうでもいいと言った口調
だけど、その語尾が震えていることに俺が気づかねえと思ったか？
「だからって、俺が教える義理はねえよ」
お前のそう言う反応は予想してたさ
だけど、お前がいくら俺たちのこと嫌いだと言っても
お前がいくら前国王を恨んでると言っても
カズナリがくれた優しさやショウに触れて知った純粋さは、お前にとっても大切なものだったはずだ
俺は檻越しにユウキと向き合う
そして姿勢を正して、ユウキの視線が俺を向いたのを確認する
「頼む、この通りだ！」
がん！と頭をぶつける勢いで土下座をした
俺は、お前に言わなきゃなんねえことがある
今日この日まで、お前を欺いてきたことがある
だから、頼む
本当にミヤビの側に付くのかどうかは、俺の懺悔を聞いてからでも遅くはないだろ？
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しゅり(プロフ) - 乃絵さん» コメント有難うございます。乃絵さんの心に触れる作品を書けたこと、嬉しく思います。悲しい終わり方だけれども、どこか救われるものがあればいいなと思い書いた作品なので、素敵な感想頂けて安心しました。楽しんでいただけて何よりです！ (2016年5月13日 10時) (
レス) id: 642534afe5 (このIDを非表示/違反報告)
乃絵(プロフ) - 完結おめでとうございます。世界観に引き込まれて読んでいました。中心の3人がそれぞれの優しさで世界を動かし、胸が詰まる思いでした。先の世でカズナリとサトシ、出会えるといいなと思います。読ませていただいてありがとうございました。 (2016年5月1日 14時) (レス) id: 40036218a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅり
| 作成日時：2016年4月15日 19時
