占いツクール
検索窓
今日:85 hit、昨日:225 hit、合計:96,207 hit

5 ページ6

「何を騒いでるの。早く席に着きなさい」

「あ、先生」

「もう授業は始まっていますよ。今日は昨日の続きから。アポロの伝承についてです。早く教科書を開きなさい」



教室の前の扉から入ってきた先生は、自分の席でじっと俯いている僕と、僕を取り囲むようにして立つクラスメイトとを交互に見て、それには何も触れずに授業を始めていく

先生の言葉に、学校から借りている誰かのお下がりの、ぼろぼろの教科書を取り出す僕を尻目に、クラスメイトの一人が勢い良く手を上げた



「先生。そんなのは、もう幼稚舎の時に習ってますよ。なんでこいつに合わせて、もう一度勉強する必要があるんですか?」


馬鹿にしたような声と視線は、真っ直ぐ、僕に向けられている


「僕達だっていい加減、歌の授業を受けたいんです。それを、こいつのせいで・・・」


他には誰も口を開かなかったけど、みんなが同じように思ってることは、教室全体の空気から明らかだった


.


「そう・・・。では、貴方はアポロが我々に与えて下さった三つの贈り物と、その意味を正確に答えられますか」

「え・・・」

「幼稚舎でも教わってきているのでしょう?それほど自信がおありなら、今すぐ答えてご覧なさい」

「そ、それは・・・」



途端に言葉が途切れてしまった彼を、先生は何十秒か黙って待ち続け、答えが出ないのをみて他のクラスメイトへと視線を向ける

先生の顔がぐるりと教室中を見渡すのにあわせて、誰もが顔を伏せ、先生と目が合わないよう息を潜める



はあ、と大きなため息を一つ吐いて、先生は僕の名前を呼んだ



「アポロの三つの贈り物についてと、そうね・・・アポロへ捧げる対価について。答えられますか」

「あ、はい・・・」


前に読んだ唯一神についての伝記と、教科書に書かれている内容を思い出しながら、僕は小さな声で答えた

6→←4



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (219 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
360人がお気に入り
設定キーワード: , 櫻井翔 ,
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

しゅり(プロフ) - きよさん» きよさん、コメントありがとうございます! 翔くんについつい辛い役回りをさせてしまいがちで、申し訳ない限りです。 やっとこさ移行が完了しましたので、是非またお立ち寄りいただければと思います(*^^*) (9月22日 18時) (レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - しゅりさん、お疲れさまです。お話し楽しく読ませてもらっています。翔くん健気すぎますね。身代わりになったとき智くんの気持ちを思うと辛いです。ハッピーエンドになると嬉しいですが、続きを妄想しながら更新お待ちしています。 (9月19日 14時) (レス) id: ae2dee5c90 (このIDを非表示/違反報告)
しゅり(プロフ) - あかりさん» あかりさん、コメントありがとうございます!一応金曜日頃までは更新予定ですので、引き続き足を運んでもらえたら嬉しいです(*^^*) 数日お休み頂いたら、また毎日更新頑張ろうと思いますので、是非楽しみにしていて下さい! (9月16日 21時) (レス) id: 9366a89cfd (このIDを非表示/違反報告)
あかり - 毎回更新されるのを楽しみにしています。移行のためしばらくお休みされるのは残念ですが、待つ時間も楽しみたいと思います。 (9月16日 14時) (レス) id: 43ef596bac (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しゅり | 作成日時:2020年8月30日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。