サヨナラ三角 snm SW

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chapter:sideyou


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期末試験が終わったら授業はほとんどなくて


後は夏休みに突入するのを待つだけだ


翔太とは、会えば会話もするけど、


ちょっとだけ距離が出来たように感じるのは


もう、差し入れを渡さなくなったからなのかな




夏休みが始まる少し前、翔太のお母さんは退院した



「そっか、よかった」



「うん、本当に良かった…心配だっただろうしね、


翔太くんたちの事」


「これで、翔太が食べてるか心配しなくて済むよ」


「由紀恵さん、Aに感謝してるって言ってたわよ


翔太くん、偏食あるじゃ無い？


元から食が細い子だし、だからAがご飯食べさせ


てるって聞いて安心したって」




「えっ、私が作ってたこと言ったの？」



「由紀恵さんには言ったわよ、Aが翔太くんの


ご飯作ってるって」



「もぅ、余計なこと言わないでよ」



「え？言ってなかったの？」



「翔太はママが作ってると思ってるし、

そう言うことにしといてって言ったのに」



「はい、はい、わかったわよ、由紀恵さんに

会ったら伝えとく


別に隠さなくてもいいのに…お年頃なのねぇ」



「もう、うるさい」



別に隠したい訳じゃないけど、


なんか私が作ったご飯だって聞いたら嫌かな？って


思ったの


だってさ、それこそお年頃だし、


「なんだよ、Aが作った飯なんて食えるかよ」

とか

「まずい」

とか言われたら、流石に落ち込むし…だから


お母さんからって言えば、まだ気兼ねなく食べられるかな

とか、ちょっと不味くても気を使って食べるかな

と思ったからだ

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