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いつもよりも何倍も長い時間降り注ぎ続けるキス。
息苦しくて、心地良くて、ふわりと体が浮いているみたい。
「あーーーー....やべぇな、久々のA、」
久々、と言っても会えなかった期間と比べたら短いもんだ。
「でも、たった3ヶ月だから、」
「3ヶ月
「普通に無理〜」なんて子供っぽく言いながら、彼はまた何度も唇を重ねた。
「100回分したら今日の分もして、それから....」
「え!?口取れちゃう!」
「ぐはは、取れねぇよ!」
「取れなかったとしても唇こんなんになっちゃいますよ!」
手を使って大袈裟に体現して見せれば、また彼は大きな口を開けて笑う。
「ほんっと、お前可愛いな」
「へ....」
「何、照れた?」
「....そんな急に噛み締めるように言わないでください、」
「ダメ?」
「心臓が破裂しちゃいます....」
そんなことを言えば、彼は嬉しそうに手櫛を通した。
「じゃあもうやめとくか」
「え....もう終わりですか?」
「だって心臓破裂しちゃうんでしょ?俺はやだもん。Aが死んじゃうの」
「...............嘘です」
「ふはは、嘘かよ」
「嘘じゃないけど、!でも、嘘です、」
彼は一度だけ優しく口付けて、ソファに背中をつけていた私を起こした。
「今はこれで終わり。1回飯食い行こ。安心したらさすがに腹減ってきた」
彼はグッと伸びをして起き上がった。
「帰ってきたら続きしような」
「続き....」
「あとはAが欲しい物あったら教えて。してほしいことでもいいけど」
「してほしいこと?」
「うん。なんでもいいよ。合格したお祝いにいっぱい甘やかすつもりだから。何がいいか考えといて」
いつも十分すぎるほどに甘やかされているのに、これ以上なんてどうなってしまうのだろう。
彼に連れられて歩き出した繁華街。
斜め後ろから見る彼の後頭部を見ながらそんなことを思う。
「これだけで十分幸せなんだけどなぁ....」
「ん?なんか言った?」
「なんでもないです!」
もう誰の目を気にすることもなく手を繋いで堂々と歩ける幸せを噛み締めながら、2人の距離をゼロにして彼の隣を歩いた。
Subsequent story [接触禁止令] fin.
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cleam(プロフ) - 彩海さん» お返事が遅くなり申し訳ないです....!楽しんでいただけたようで、本当に嬉しいです( ; ; )ありがとうございます( ; ; )現在連載中の作品など、他の作品でも楽しんでいただけたら嬉しく思います! (2021年11月29日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
彩海(プロフ) - 苦しいくらいぎゅんぎゅんさせていただきました……。cleam様の書くお話は全て苦しいです!!(もちろんいい意味です)完結お疲れ様でした、今後もお世話にならせて頂きます、笑 (2021年11月17日 22時) (レス) @page49 id: b8d91d7ead (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - つばささん» わー!よかったです( ; ; )幸せになるシーンが少なかったので、短いながらにお届けしてみました....!楽しんでもらえて嬉しいです( ; ; ) (2021年11月13日 21時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
つばさ(プロフ) - にゃー!甘々すぎて胃もたれしそうです…♡(略:最高です♡笑)更なる幸せそうな二人まで書いて下さって心がホッコリしました♡本当にお疲れ様でした(^^) (2021年11月11日 23時) (レス) id: a84a28701a (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - センさん» ありがとうございます!続きをと仰っていただけることがとっても有難いです( ; ; )ただもう残りページがほぼないので超短編になりそうですが、なんとなく浮かびそうなのでまた出してみますね^^気長にお待ちいただけたら幸いです! (2021年11月8日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:cleam | 作成日時:2021年10月25日 22時