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嬉しい。念願だった教師になる夢をこれで叶えることが出来るんだ。
合格したという事実を噛み締めるように心の中で大きくガッツポーズをした。
「本当おめでと」
「翔太くんのおかげです」
「俺なんもしてないよ」
くははっと笑いながら未だに「頑張ったな〜えらいな〜」なんて言いながら私の頬を両手で包み込む彼。
「じゃあ今日はお祝いだな」
「えっ!お祝いしてくれるんですか?」
「当たり前じゃん。頑張ったご褒美あげなきゃ」
彼はそう言って私をソファに押し倒す。
「え....」
『ご褒美』と聞いて美味しいご飯を想像してしまった私は、状況を理解するまでに時間がかかってしまい、ぐるりと反転した視界で呆然としていた。
「ご褒美タイム」
彼はそう言いながらぽかんと開いていた私の唇に吸い付いた。
「んっ....」
突然襲いかかる大人の時間。
久しぶりの体温と感触に心臓が暴れ回り、脈が急に速さを増していく。
「ん....待って、しょた、くん、」
「無理待てない。お預け長すぎ」
そんな言い方じゃまるで、翔太くんの方が我慢出来なかったみたいに聞こえる。
「....我慢、してたんですか?」
「当たり前じゃん」
いつも余裕そうにしている彼から食い気味で放たれる言葉。
「簡単に飲み込んでくれたから、私ばっかり我慢してるんだと思って、」
「誰もそんなこと言ってねぇだろ。この3ヶ月飢えまくり。キスしたくてしょうがなかったわ」
ニヤリと上げた口角を舐める舌がなんだか妖艶で、見てはいけないものを見てしまったかのような背徳感に襲われる。
「Aの為って言ったけど、実質俺のご褒美だな」
「そんな我慢してるように見えなかった....」
「してたよ。何回も衝動に駆られてまじ生き地獄」
「そんな素振り1回も....」
「バレたらAの邪魔になんだろ。必死で隠してたんだよ」
少し口の悪い、自棄になったような言い方。
それなのに凄く優しくて。
「禁止令解けたらどうやって触って堪能しようかなって、頭ん中Aでいっぱいだった」
「まぁそのお預けのおかげである意味燃えたけど」なんて言いながら、彼はまた深く舌を絡ませた。
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cleam(プロフ) - 彩海さん» お返事が遅くなり申し訳ないです....!楽しんでいただけたようで、本当に嬉しいです( ; ; )ありがとうございます( ; ; )現在連載中の作品など、他の作品でも楽しんでいただけたら嬉しく思います! (2021年11月29日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
彩海(プロフ) - 苦しいくらいぎゅんぎゅんさせていただきました……。cleam様の書くお話は全て苦しいです!!(もちろんいい意味です)完結お疲れ様でした、今後もお世話にならせて頂きます、笑 (2021年11月17日 22時) (レス) @page49 id: b8d91d7ead (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - つばささん» わー!よかったです( ; ; )幸せになるシーンが少なかったので、短いながらにお届けしてみました....!楽しんでもらえて嬉しいです( ; ; ) (2021年11月13日 21時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
つばさ(プロフ) - にゃー!甘々すぎて胃もたれしそうです…♡(略:最高です♡笑)更なる幸せそうな二人まで書いて下さって心がホッコリしました♡本当にお疲れ様でした(^^) (2021年11月11日 23時) (レス) id: a84a28701a (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - センさん» ありがとうございます!続きをと仰っていただけることがとっても有難いです( ; ; )ただもう残りページがほぼないので超短編になりそうですが、なんとなく浮かびそうなのでまた出してみますね^^気長にお待ちいただけたら幸いです! (2021年11月8日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:cleam | 作成日時:2021年10月25日 22時