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『いのちゃんヤバい！システムエラー起きた！』
泣きそうな声が端末から届いて、よくよく発信先をみれば自分が務めている会社の名前が表示されている。
『今から来れない？てか来て！つか来い！』
「…今から？…どーしても？」
『どーしても！』
いつもは大概ルーズな同僚の涙声での懇願。
5秒だけ考えて、裕翔くんへ目だけで謝りながら電話口の先の同僚へ頷いた。
「わかった、30分後くらいにはつくから」
『ありがとう〜っ』
ものすごい感謝の言葉が聞こえてきた気がしたけど、問答無用で電話をきって裕翔くんに向き直った。
もう今日は時間がなくなったけど、気持ちだけは伝えたいから。
だってここまで待たせたのはおれだし。
でも、
口を開こうとしたおれの唇にツンとふれたのは裕翔くんの指だった。
「待って、伊野尾さん」
「ほぇ？」
「続きは、来週までにとっておく」
にっこり笑った彼が何を言ってるのかよくわからなくて目をぱちくりさせれば、ピンクの小さいカードが渡された。
「来週、俺の店でバレンタイン前日のパーティみたいなのやるんですよ」
「パーティ？」
「そう、だから良かったら来てください。…それで、そのまま一緒に帰って今日の続きしてください」
これは招待状です、なんてカードを握らされてしまえばもう何も言えない。
たぶん、楽しみは来週にってこと。
「はは、そんな顔しないで」
「そ、そんな顔って……？」
「それはもう、残念って顔」
笑いながら指摘されて頬が熱くなる。
告白できなくて不貞腐れるなんて、大人として恥ずかしすぎる。
「こ、これは…ちがっ」
「ちがうの？」
「ぅぅ…ちがくは、ないけど…」
言い訳しようとしたけど駄目だった。
結局おれは、裕翔くんの甘い声で「ん？」って聞き返されると嘘がつけなくなってしまうのだ。
「ほんとは俺も、今日聞きたいけど、」
「…けど？」
「聞いたら今夜は返せそうにないから、来週まで待って？…ね？」
ちゅっと唇にふれた可愛いキス。
ほんとはもっとしてほしかったけど、同僚の泣き顔を思い浮かべて我慢した。
「じゃあ、来週店で」
「ん…、ちゃんと行くね」
最後のバイバイのキスは今日はおれから。
びっくりしたような彼の顔を心に焼き付けて、同僚の待つ会社へと向かった。
恋人になるまであと7日。
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こさこ(プロフ) - ヤクルトのパーティさん» コメントありがとうございます。そう言ってもらえてとても嬉しいです…っ(*´ｰ`*) (2018年2月25日 23時) (
レス) id: 4f9f600403 (このIDを非表示/違反報告)
ヤクルトのパーティ - わずか14ページなのに、とても内容がしっかりしていて、読み応えがありました！ (2018年2月23日 18時) (レス) id: e6b3878e0d (このIDを非表示/違反報告)
こさこ(プロフ) - ヨウコさん» ゆといのちゃんはちょっとしつこすぎるくらいかなあ……と…（笑）ベットの中でのことはまた今度書きます(*´ｰ`*)ちょっともうここ最近ゆといのみが強すぎてやばいです…… (2018年2月1日 21時) (レス) id: 4f9f600403 (このIDを非表示/違反報告)
ヨウコ(プロフ) - いやいやいや、割としつこかったゆうと…ちょっと長丁場すぎー？笑さすがにお若い！その辺是非詳しく…！(お変態発動)甘いゆといの最高です！金沢城も行きましょう！(ゆとぺに狂乱) (2018年1月28日 20時) (レス) id: 1ec0dcf065 (このIDを非表示/違反報告)
こさこ(プロフ) - ヨウコさん» やはり今回も甘々になってしまいました…（笑）よろこんでいただけて嬉しいです(*´ｰ`*)イケメンゆうとがだいすきです…(*´艸`*) (2018年1月26日 21時) (レス) id: 4f9f600403 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こさこ
| 作者ホームページ：http://ma-no homepage
作成日時：2018年1月25日 18時
