20 悪ーい夢 ページ20
「翔……ちゃん？」
え？起きてるの？
「翔ちゃん？翔ちゃん？」
もう一回聞くけど翔ちゃんは眠ってるみたい。
何だったんだろう…。
「夢でも見てるのかな？」
大丈夫ー？って言いながら頭を撫でる。
何だか苦しそうだから私の膝に翔ちゃんの頭を乗せる。
よしよーしって、ちっちゃい子をあやすみたいに撫で撫でする。
そしたら翔ちゃんが私のスカートの裾をギュッて握った。
翔「A……いやだ……いやだ……。」
「翔ちゃん？」
翔「やだ…やだやだ……行かないで……。」
やだやだって言いながら翔ちゃんは涙を流し始めた。
「翔ちゃん!?」
私が呼んでも翔ちゃんはやだやだって言ったまま目を覚まさない。
私は翔ちゃんを立たせて抱きしめる。
「大丈夫。私はここにいるよ。いなくならない。ずーーっと翔ちゃんのそばにいるから。」
とんとんってリズムよく背中を叩く。
翔「……A……？」
「あ、翔ちゃん。起きた？」
翔「…A…。A、A、Aっ！」
「大丈夫。私はどこにも行かないから。」
翔「……ほんと？」
「うん。絶対にいなくならない。約束する。」
翔「……ﾊｧっ……ﾊｧっ……。」
「大丈夫、大丈夫。」
翔「……ははっ。……俺…何か……変な夢見た……。」
「どんなの？」
私は翔ちゃんを抱きしめたまま話を聞く。
翔「あのね……Aが俺のファンに……メチャクチャにされて……」
「うん。」
翔「俺が……助けに行ったら……死んじゃいそうに……なってて……。」
「うん。」
翔「Aを……助けるには……俺と……別れるしか……なくって……。」
「うん。」
翔「でも俺は……Aと……別れたく……なくて……。」
「うん。」
翔「どうにかして……助ける方法を……探してたら……Aが……Aが……。」
「そっか…。でもそれは悪い夢。私はここにいるよ。」
翔「うん…。わかってる…。でも……。」
「そんな悪い夢、忘れちゃえっ！ね？ﾆｺｯ」
翔「うん…。わかった…。」
私は翔ちゃんをさする。
「今日は私のベッドで一緒に寝る？」
翔「いい？」
「うん。いいよ。疲れてるだろうから、もう寝なね。」
翔「うん…。おやすみ…。」
「おやすみなさい。」
しばらく翔ちゃんの頭を撫で続け眠ったのを確認する。
翔ちゃんの悪い夢は絶対に起こらないとは限らない。
でも翔ちゃんの負担にはなりたくない。
だから…強くならなきゃ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 168人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
七海 - ピンクの話を読みたいのですが、全表示しても出てきません。どうしたらいいですか？ (2014年5月31日 19時) (
レス) id: 8b24c4dac2 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 急にコメすみません｡°(°`ω´ °)°｡ピンクが読みたいのですが作者様の作品を全表示してもでてこないので、web名教えていただいてもいいですか｡°(°`ω´ °)°｡あつかましくてすみません (2014年5月21日 20時) (レス) id: ea52d0fe11 (このIDを非表示/違反報告)
翔香(プロフ) - ♂翔ちゃん=りなぼぉ♀さん» 遅くなりました(泣)コメ嬉しいです(*^^*)ピンクは私の作品を全表示してもらうと出てくると思います(>_<) (2013年1月13日 9時) (レス) id: 432a9628b6 (このIDを非表示/違反報告)
翔香(プロフ) - 麻衣さん» ビックリしました(笑)初めましてっ♪コメありがとさんっ(*^^*)これからもお願いしますねー(^^) (2013年1月8日 21時) (レス) id: 432a9628b6 (このIDを非表示/違反報告)
翔香(プロフ) - りんごさん» 初めましてー(^^)ピンクは私の作品を全表示してもらうと一番、簡単に出てくると思いますよー(*^^*)読もうとしてくれて感謝ですっf(^_^) (2013年1月8日 17時) (レス) id: 432a9628b6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2012年12月27日 17時
