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打ち上げは盛り上がって、この後ボーリングかカラオケ行くやつー！って相葉くんが楽しそうに呼びかけてる。
わたしは眠いから、って言って二次会は断って
送ってく、っていう松本くんの言葉も断って
みんなにバイバイして先に帰った。
家に着いたら、お父さんも帰ってきてて、お母さんにおかえり早かったね、なんて言われる。
帰りは遅くなるって言ってあったからびっくりしたんだ。
「……お兄ちゃんは？」
母「まだよー、遅くなるって言ってたからね」
「そっかー」
母「お風呂入っちゃって？」
バババってお風呂に入って、リンゴ食べる？って言われたのをいらないって言って。
もう眠いからって部屋にこもった。
お部屋の電気を消して、布団に潜り込んだら
自然とちょっぴり泣けてきて。
ぎゅーっと毛布を握ったら
自分の丸くて指の短い手に気づいて
もっともっと泣けた。
どうしてわたしの手は仲原さんみたく、細くて指が長くて白くないんだろう。
どうしてわたしのほっぺは仲原さんと違って、まんまるなんだろう。
どうして、どうして。
わたしは仲原さんにはなれないんだろう。
ぐうう、と胸の奥のほうからこみ上げてくる思いに蓋をして
ズキズキ、ジンジンと響いてくる胸と頭の痛みに気づかない振りした。
そんな気持ちで眠った私が見た夢は、
『大嫌い』って仲原さんに向かって叫んだ私がいる夢だった。
仲原さんはしくしく泣いて
大ちゃんがそんな仲原さんを抱きしめて
お兄ちゃんが仲原さんを心配そうに見てて
和くんは軽蔑した目で私を見た。
『そんなAは嫌いだ』
三人が同時にそう言った。
夢から覚めて、
鏡に映ったわたしが、いつもより怖い顔をしていて
いつもと同じようにほっぺが丸くて
胸も、まだチクチク痛いし。
それが頭に響いてガンガンするし。
もう嫌だ！って思うのに
王子さまは助けてくれない。
こんなにココロが真っ黒な子がヒロインになれるわけないだろ！
王子さまの声がした、気がした。
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作者名：モナ
| 作成日時：2017年4月3日 22時
