25.夢 ページ27
「いかない…で…!」
「いやだ…離れるのは…!」
「ごめん…ごめんね、京華。おにいちゃんとお父さんとはもう一緒にいれないの…」
「なんで?…ねぇ!」
「…京華!」
「おにいちゃん!!」
「─── っ!!!」
何度見れば気が済むんだろう。
過去の夢を見るたびに、どんどん締めつけられる心。
何度忘れたいと思った事か。あんな嫌な思い出、思い出したくないのに…。
そんな事を思ううちに、精神的にも辛くなってくるから、思考を停止させる。
翌日は、眩しくて目が眩む程の晴天だった。
でも、私の心の中は晴れ晴れとしていない。
灰色の雲が広がっている、そんな感じ。
夜に見た夢がなかなか頭から離れない。
…今の私、どうかしてる。
「ねぇ…大丈夫?」
「うん…まあまあかな…」
同じクラスの樹が心配してくれた。
なるべく表情を見せないように返事する。
顔を見られたら、何かが耐えられなくなる気がしたから。
「辛かったらいつでも言いなよ?」
「ありがとう。私は大丈夫だから…心配かけてごめん」
「うん」
部活の時も、先輩達に心配された。
1番最初に心配されたのは、成宮先輩だった。
「京華、大丈夫?いつもより元気ないけど」
「大丈夫です」
「そう…無理しないでね?」
「はい…」
喉の奥から何かが溢れそうな感覚。
と同時に、目がツンとする。
だめ。ここで泣いちゃいけない。
そう自分に言い聞かせて、必死でそれを抑える。
他の人たちに見られたくなくて、人気のない所に行った。
白河先輩…。
白河先輩の事を考えると、胸が締めつけられる。苦しくなる。
なんで苦しいの。
なんでこんなに、彼を求めているの…?
こんな感情知らない…よ…。
なんでだか分からないよ…。
膝を抱いて踞る。
そのまま、膝に顔を埋める。
「いかない…で…!」
「いやだ…離れるのは…!」
「ごめん…ごめんね、京華。おにいちゃんとお父さんとはもう一緒にいれないの…」
「なんで?…ねぇ!」
「…京華!」
「おにいちゃん!!」
おにいちゃん…。
おにいにゃんに会いたいよ、ねぇ。
万が一の奇跡でもいい。僅かでいいから、私を見つけて欲しい。
雲に隠された太陽。
深海に沈む少女。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
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8
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西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
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希望(プロフ) - アメジストさん» ありがとうございます<(_ _)> (2017年1月3日 17時) (レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - てかものすごい絵上手ですね (2017年1月3日 16時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - アメジストさん» イケメンにし過ぎました(笑) (2017年1月1日 23時) (レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - 白河メチャイケメンで泣けるww (2017年1月1日 22時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - はい。この小説を作った後にトーカちゃんの事を知ったので、物語の中盤で髪型を変えさせて頂きました。私のミスです!今後このような事が起こらないように気をつけます(><) (2015年7月13日 21時) (レス) id: b0e2c90b13 (このIDを非表示/違反報告)
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