16.悔やみ ページ18
自分の思っている事は全て伝えたつもりだ。
それでも、成宮先輩の悲しそうな笑顔が頭から離れなくて、胸が苦しい。
何て言うのが正解だったのか。
寧ろ、正解なんてない？
頭がぐるぐるする。何も考えたくない。
考えれば考えるほど、思考の深淵に嵌り込んでしまいそう。
歯止めの効かない空が私を嘲笑ってるように見えて、怖い。
私は、いつまで頑張ればいいの…？
部屋に戻るなり、大きな溜息を1つ。
今日も、人を傷つけてしまった。
頭では分かっているのに、なんでだろう。
無意識に口から溢れてしまう。
それが、私の短所であった。口が悪い事が。
きっとこれからも、言葉で人を傷つけてしまうのだろう。そう考えると、今まで何人もきっと傷付けてしまったという事か。
ガチャ…と部屋のドアが開き、白河先輩が入ってくる。
何故かムスッとしている。
「成宮に告白されたんだって？」
「はい…でも、これで良かったんですかね…？」
私はまた、人を傷つけてしまった。
成宮先輩の事も傷つけてしまったかもしれない。
「…」
「本当、馬鹿らしいですよね。こんなに悔やんでるのにまた傷つけちゃうなんて」
「…後から悔やむのは、京華が自分の口の悪さに気付いてるからでしょ」
「…え…？」
「少しずつ直していけばいい。全てはお前の意識次第で何とかなる」
「先輩…」
先輩の言葉で、少しだけど直せるかもしれない、という気持ちが湧いてきた。
「…かっこいいですよね、言葉で人を立ち直らせるのって」
そう言うと、白河先輩は珍しく顔を逸らした。
照れ隠し…？でも、照れる白河先輩も何処か安心した。
「明日、成宮先輩に謝ってきます」
「…ん」
翌日の部活の時、私は思い切って成宮先輩に謝りに行った。
「成宮先輩」
「ん、どうしたの？」
成宮先輩は普通だった。もう、何事もなかったかのように。
「えと…昨日はごめんなさい。成宮先輩の気持ちも考えずに言っちゃって…」
「あぁ、その事ね。全然へーきだよ！」
吹っ切れたから！と満面の笑みで言う先輩。
やっぱり強い人なんだなって思った。
「言動には気をつけます」
「うん！頑張って！！」
自然と笑顔になった。
「成宮先輩って何気にモテますよね」
「えーそれは…」
「でも、彼女は出来ない」
「？！」
「！」
白河先輩の毒舌に、あの成宮先輩までもが固まってしまったのだった。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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希望(プロフ) - アメジストさん» ありがとうございます<(_ _)> (2017年1月3日 17時) (
レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - てかものすごい絵上手ですね (2017年1月3日 16時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - アメジストさん» イケメンにし過ぎました(笑) (2017年1月1日 23時) (レス) id: 81354004c7 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - 白河メチャイケメンで泣けるww (2017年1月1日 22時) (レス) id: 36e88b3d43 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - はい。この小説を作った後にトーカちゃんの事を知ったので、物語の中盤で髪型を変えさせて頂きました。私のミスです！今後このような事が起こらないように気をつけます(＞＜) (2015年7月13日 21時) (レス) id: b0e2c90b13 (このIDを非表示/違反報告)
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