6色パレット。【東海オンエア】 (ページ11)

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だから大切。【桃】ページ11

てつやみたいに
リーダー性があるわけでもない。

虫さんみたいに
頭がいいわけでもない。

としみつみたいに
秘めた才能なんてない。

りょうみたいに
高身長でイケメンでもない。

しばゆーみたいに
個性的なギャグとかもない。

Aみたいに
編集からカメラマンも得意じゃない。

俺は時々引っかかるんだよね。
こういうことばっかり。
でも、こういう話はみんなにはしない。

でも、ある日。

「ねえねえ、ゆめまる今ってちょっと暇？」

ゆ「あ、うん。暇だけど？」

「ちょっと手伝って欲しいことがあってさ」

ゆ「俺にできることなら任せて！」

Aが手伝いを頼んできた時、
俺は正直嬉しかった。

編集をしている時、
Aは突然話を振り出した。

「ゆめまるさ、今悩んでる？」

ゆ「え？」

「今。なんとなーくそんな気がして。悩んでないならいいんだけどさ。もしなんか悩んでるなら話くらいなら聞けるよって思って」

ゆ「うん、まぁ…悩みがないわけではないね」

「当てようか、何悩んでるか」

ゆ「当ててみて(笑)」

「うーん、、存在価値、とかじゃない？」

ゆ「ははっ(笑)大正解」

「もー。なんでそんなことで悩むのよ(笑)全然悩むとこじゃないし！」

ゆ「いやぁ～…考えちゃうよねそりゃ。みんながいろいろ才能ありすぎんだよなぁ…」

「おばかさんだねぇゆめまる。ゆめまるにしかできないことってあるじゃん？それ忘れちゃダメ」

ゆ「そんなのある？(笑)」

「ファンのみんなはどう思うかわからないけど、あたしはゆめまるの存在ってすごい癒される。それから頼れる。虫さんと同じくらい。これってあたしにとっては大切なことなんだよ？」

そうやって話すAは
すごく生き生きしていて、
俺は少しだけ、自信を持てた気もした。

ゆ「ありがとう、A」

「お礼なんていいよ！あたしこそいつも頼っちゃって申し訳ないし、ありがとう！」

ゆ「こうやって話してみるのも悪くないね」

「そうだよー？みんな同じようにゆめまるは必要な存在だと思ってるからね？これから変なことで悩んだりしないよーに！！」

ゆ「はい！わかりました！」

素直になるのが怖かったり、
本当のことを知るのが不安だった。

でも、Aのおかげで
少しでも前に進めたと思えた時
俺は改めてこのグループで良かった。

そう思えたんだ。