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風邪は次の日には完治していた。
怠くない体を起こし、学校に行く。
教室に入った時に、少しの人達が「大丈夫?」と声を掛けてくれたのが嬉しかった。
でも、彼は声を掛けてくれなかった。
いつものように机に座り、ゲームをしていた。
私だって彼に治ったことを伝えたい。
でも、それが出来たら今頃苦労してないよ,,,。
彼を後ろを通り、自分の席に座る。
机の中には綺麗に整頓されたプリント類があった。
そのプリントをファイルに入れ、筆箱などの必要最低限の物を机に入れる。
一時間目の数学の教科書を入れようとした時、奥に何かプリントとは違う分厚いモノがある様な感触がした。
出してみると、それはラブレターだった。
ピンク色の封筒に、可愛い様なカッコいい様な字で書かれた宛名。
中身を見るまでもなく、確実にラブレターだった。
病み上がりだというのに、コレは辛すぎる,,,。
一応中身を見てみた。
中は、愛の言葉で溢れていたが、最後に「今日の16:30校舎裏で待ってます。」と書かれていた。
面倒臭いという言葉を飲み込み、私はその手紙を机の奥の方にしまった。
少し嫌悪感がした。
『君だったらいいのに。』
心の奥の声は、教室内の騒音に掻き消された。
関係は偶数?それとも奇数?
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作者名:汝 | 作成日時:2022年10月4日 21時