【キヨ】流れ星 -shooting star-【レトルト】 (ページ5)

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願いが5つ。ページ5

『こーちゃん何から何までありがとう!!』

こーちゃんに職員室まで案内してもらい、そこで別れる。
こーちゃんは私のひとつ上。つまりは先輩だけれども先輩として敬うつもりは正直ない←
こーちゃんいわく、「お前に先輩扱いされたらビビるわ」と言っていたからいいんだろう。

「じゃあ、昼にな。俺の友達紹介するわ」

『楽しみにしてる』

「お前のその無表情じゃ楽しみにしてるよーには見えねぇけどな」

そう笑ってこーちゃんはくるりと背を向けた。
私は私で職員室の扉に向き合い、小さくノックをした。

『今日から転入して来た、日向 Aです』

職員室にいた、先生達の視線がモロに突き刺さるがまぁ、気にしない。

「おおっ!!!!こっちやこっちー!!」

鼻声と書いてびせいと読む。
その言葉が頭に浮かんだけれど、特に面白くもなかったので打ち消す。

「はじめましてー!!やな!!俺は香坂琉翔(こうさかりゅうと)。Aちゃんの担任やで」

『あ、どーも…』

「つれへんなぁ…Aちゃん笑ったらぜーったい可愛いと思うんやけど…」

独特な関西の訛り、明るい声、素敵な笑顔、ころころ変わる表情。
私には全部、ないものだ。
羨ましい。正直に思った。

「Aちゃんのクラスは2-3やな!!よろしゅうな!!」

この笑顔に惹かれてるのもまた、正直な気持ちだった。