私と呪術師二人。ただし最強。〜捌〜

355話 ページ23

※Noside



「コガネ総則(ルール)追加
死滅回游の新規泳者(プレイヤー)の参加を打ち切ってくれ」

「却下されました。総則7に抵触します」

「そうはいかないよ」

「却下されました。総則7に抵触します」

「日本には天元が呪霊の発生抑制と補助監督役の結界術の精度を底上げするため数多の浄界(より優れた結界)がある。その中で要となる4つの浄界
皇居を中心とした浄界。東京遷都候補地だった高専地下薨星宮の浄界。京都山国御陵浄界。そしてここ日本を東西に分断する巨大浄界……飛騨霊山浄界
死滅回游はこの天元が作った浄界をベースに作られた梵界(浄界より優れた結界)だ」

「へぇー」

「死滅回游の管理者(ゲームマスター)は誰でもない
だが強いて言えば僕でもコガネでもなく天元だったんだよ。勿論僕が勝手に仕立て上げたんだけどね
渋谷事変の後彼奴(ヤツ)がこれらの浄界を解き放てば死滅回游は終わり僕の思惑は全て水泡に帰したんだ。だがこれらの浄界がなければ脈々と続いた呪霊との戦いや結界術のノウハウを1000年前からやり直すことになる
多くの人間が死ぬだろう。彼奴は賭けたんだ。僕ではなく彼等が勝つことに。さて、その天元は今僕の手中にある」


羂索が毒の鏡を出すと天元が姿を現した
「この浄界を張った張本人だ。破壊することは容易い
コガネ総則追加。死滅回游の新規泳者の参加を打ち切ってくれ。さもなければこの浄界を破壊し死滅回游を強制終了させる」

「総則……なっなっなっ…7に……」

「なんのつもりだ」

「意図的に作るのさバグを
どちらを選んでも課せられた"永続"は叶わない。コガネはより持続可能な選択をするはずだ。だからこの総則変更は通る」

「泳者による死滅回游への総則追加が行われました！
＜総則13>死滅回游への参加を現時点2018年11月18日21時9分をもって打ち切る」

「更に総則追加
明神秦弥 伏黒恵を除く全泳者の死亡をもって死滅回游を終了するさもなければ…」

「泳者による死滅回游への総則追加が行われました！
＜総則14>ーーー」

「なぜこんな回りくどいやり方をする？
死滅回游を終わらせることが条件ならこの浄界を問答無用で消し去れば良かったじゃないか」

「それでは天元との同化の慣らしにつかった境界が消えてしまうからね
クックッこれは宿儺の手土産に持っていくよいいね？」

「ああ浄界の構成に問題はない」


彼らの前には目が4つある即身仏があったのだった

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