最愛 3 (ページ4)

今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:294,213 hit

94 ページ4

＊

翌日、私がまだ眠ってる間に智くんは出て行った。

私の高校生活は、ただただ大人になるための準備で、好きだと言われてお付き合いした彼もいたし、キスもしたけど。

あの日智くんが私のおでこにキスをした時よりも、ドキドキすることはなかった。

智くんは私の初恋だったんだって、その時にやっと自覚した。

もうその気持ちは想い出になってるし
櫻井課長を想う気持ちとは全く違うけど

私はきっとずっと智くんが好きなんだ。

あの日付いて行かなかったことを後悔しちゃいけないから。きっとこれは智くんも同じなんだと思う。割り切れない、縁も切れない、
愛し合うには近すぎる、大切な同志。
お互いに大切な人ができた時に、本当の兄妹になれると思う。

「一緒に眠ったんなら、俺だってあるし！」

って相葉くんが爆弾落とした。

櫻井課長はぐふって、ワインが変なとこに入ったみたいでむせてる。

「相葉くん、それどういうことかな？」
「相葉ちゃん、それどーいうこと？」

櫻井課長と智くんがハモってる。
で、2人ともすっごく怖い顔してる。

「一緒に寝たよねー、A」

悪気もなく笑顔を私に向ける。

「A!どういうことか話そうか。」
「A!どーいうことか話せ。」

あ、またハモった(笑)
この2人結構気が合うのかもしれない。

って笑っちゃってる場合じゃない？

・