訂正中ーLOVEーふたりの軌跡 *s.s *Part.2改訂版 (ページ30)

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80・クギさし2 ページ30

車のドアが閉まる音で

目を覚ます俺。

……寝ちゃった。

ん？近くのスーパーだ。

……まだ寝てる。

A結構昼寝もしてるし

よく寝る割にチビだよな。

２人買い物か……。

良子さんの手伝いして点数稼ぎ？

さすが兄貴抜かりないわ。

……てことはふたりきり！？

寝起きの頭冴えてきますよ。

すっかり暗い車内……。

翔「……A A」

頬をポンポンする。

A「……ん？」

眠そうに瞑ったまま答える。

翔「起きて。ね？」

俺の囁きに

Aはゆっくり目を覚ました。

　
翔「……おはよ」

軽くチュッ……

慌てて前を見る A。

翔「買い物みたい」

A「……もう」

そう言ってまた肩にもたれかかり

俺も頭を寄せる。

……この穏やかな沈黙が

たまらなく心地いい……。

A「ずっとこうしてた？」

翔「うん。俺も気づいたら寝てた」

A「……フフッ」

かわいく見上げ

俺の左腕を組むのがかわいい。

翔「……意外」

A「何が？」

翔「照れまくってこんな甘えてくれる

　って思ってなかった」

A「……自分でもそう思う。

　 ……今も照れくさいよ」

照れて俯く A。

翔「いい……嬉しい誤算。

　俺も今の俺もの凄く意外……。

　何でかわかんねーけど」

A「……恋のマジック？」

翔「……だね。マジ信じらんね」

A「翔君てもっと恋愛に

　冷めてると思ってた」

翔「……お前だからかも」

照れくさっ……

つい見られてないのに右を見る俺。

翔「俺告白なんて絶対ムリ！って

　思ってたし付き合う前にキス

　なんて信じらんねー！ありえね！

　って思ってた。清く正しく順序

　よく参りますってさ」

吹き出す A。

翔「順序バラバラじゃん？俺ら」

まだ顔見れない俺……。

A「初め怒りにまかせただけの

　キスと思ったもん」

翔「Aじゃなきゃしてねーよ」

A「……よかった」

嬉しそうにため息をつく。

翔「だからかも。バラバラだったから

　力抜けた？のがよかったのかも。

　 ……いいのか？わかんね」

A「かもね。いいよ。……だから

　これからはゆっくりゆっくり

　行こうね……」

……二度目のクギさしされました。

了解です。

本気で大切だから……

ずっとずっとそばにいてほしいから

ゆっくりでいいよ……。