訂正中ーLOVEーふたりの軌跡 *s.s *Part.2改訂版 (ページ27)

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77・言わないでページ27

先生の機転の

おかげでホッと一息のあたし。

女子の口コミは早い。

ましてや地元の分だけに。

あたしがしっかり気をつけないとって

わかってる。

けど翔君といると凄く嬉しくて……

ふたりの時にしか見せてくれない

表情や仕草が見られるのが嬉しくて

今のあたしにとって

何よりも一番幸せな時間なの。

ほんの少しでもいいから

長く見つめてほしい……

見つめていたい。

あたし本当にハマっちゃってる……

舞い上がってるのはあたしだよ。

全然わかってないのが不思議。

春「A？」

斜め上から呼ばれハッとすると同時に

まだ手が繋がれてたのに気付き

慌てて離した。

A「ごめんなさい。

　ありがとうございます」

春「何敬語に戻ってんの。
　
　今はフリしてた方がいいだろ？

　 Aって呼ぶよ」

首を横に振るあたし。

翔君に呼び捨てさせるなって言われてる

と勘違いするセンセ。

A「違う。あたしが彼だけに

　呼び捨てされるの憧れてるから」

言ってて赤くなるあたし……。

春「……本当に付き合ってんの？」

A「うん最近ね」

春「へぇ……好きなの？」

A「当たり前でしょ」

黙ってじっと見る先生。

……何て切ない顔するの？

……まさかそんな……ありえない。

大人のセンセが7つも下の子供に……。

ふと朝の夢？を思い出す。

……ありえない。

そらしてお皿を渡す。

春「……ありがと」

A「うん。お腹すいた」

惣菜を選び出すあたしに

センセは「意外……」と口にする。

なぜ？振り返るあたし。

春「まさか同い年の奴とは……」

A「どういう意味？」

春「……深い意味ないよ。ただ君は

　もっと上を選ぶと思ってた」

まぁ理想は……

でも大人も……怖いから。

春「良子さんには？」

A「まだ……本当に最近だから」

黙り込むセンセに不安が出てくる。

A「……何かお母さんから

　聞いてる？」

春「何も……何かあるの？」

首を振り先に行こうとするあたしに

先生は諭すように低い声で……

春「やめた方がいい」

……どうして？

何でそんなこと言うの？

言わないで……。

不安でいっぱいになるから……。