訂正中ーLOVEーふたりの軌跡 *s.s *Part.2改訂版 (ページ26)

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76・一途ページ26

部屋に入ると

良子さんが笑って聞いてきた。

　
A母「気付かれたって？」

翔「はい。けど大丈夫」

悔しいけど兄貴のおかげ。

俺はバレて構わないけどさ。

A母「おちおちデートも

　出来ないね」

苦笑いの俺。

A母「毎朝珍獣扱いって？」

あいつ……。

A母「芸能人だからって恋愛ペケ

　なんて……高校生にしか出来ない
　
　恋愛あるんだから満喫しないと」

翔「経験から？」

A母「まぁね。だからあの子

　にもいい恋たくさんして欲しい」

たくさんしてもらっては

困りますが。

A母「あの子恋に臆病だし

　男子苦手っぽいし……心配」

え！？

全然見えないけど。

A母「恋愛って凄く人を成長させ

　るよね。幸せで楽しい経験は勿論

　悲しい経験や辛い経験こそ

　大きな糧になるわ」

おお～勉強になります！

A母「ね？あの子

　好きな子いそう？」

……ハイ僕ですが。

翔「超モテますよ」

A母「知ってる。可愛いからね。

　翔君も選り取り見取りだって？」

Aがいるから十分です。

A「翔君もいい恋たくさんして

　素敵な大人になってね」

翔「好きな子１人で十分ですよ」

A母「そっか……いるの？」

ハイあなたの娘さんです。

ちょい赤い俺……。

A母「フフ……ね？Aど？

　可愛いくて優しいし

　純粋で一途だしお勧めよ～」

喜んでお受けします！お母様。

良子さんは

無言の俺に笑って取りに行った。
　
お母様にお勧めされ上機嫌の俺。

冗談でも嫌な奴には言わなくない？

ただ一つ問題発言が……。

『可愛いくて優しくて純粋』ってのは

超無限大で納得です。

しかし『一途』かどうかは

僕にはわかりません。

恐らく一途だろうな……とは

想像できます。

母親が『一途だし』と言うことは

昔、一途に想い続けた男がいる。

ということではないでしょうか？

……誰だ？

気になる……

超～気になる！

それは間違いなく俺でないわけだ。

そりゃ高校生が恋したことない方が

不思議とは言え

あの Aが一途に好きだった……

気にならないわけがない。

きっと

すげぇいい男だったんだろな……

願わくば俺のが勝ってること願う。

……なさそうなのが悔しい。

また俺は溜め息付きながら

部屋を出て行くのだった。