傷だらけな能力者3 (ページ19)

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事実1 ページ19

雅紀side

夏子ちゃんの話が終わった。

雅「…やっぱり、Aは裏切ってなかったんだよ！ニノ達に教えてあげないと…」

俺は翔ちゃんの顔を見る。

信「…翔くん？」

翔「…Aは…俺のせいで虐められたのに…どうして教えてくれなかったの？」

少し震えながら、頭を抱える。

夏「…大切な人に虐められてる事を知られたくないって気持ちはわかるでしょう？」

夏子ちゃんの言いたいことはよくわかった。

俺だって、もし虐められていたとしたらみんなに知られたくない。

夏「Aはどうしようもない馬鹿のくせに、人一倍空気を読んだり、気を使ったりする。自分の事は蔑ろにするくせに人の為に怒ったりするような奴なの。……幼なじみの貴方たちなら知ってる筈よ？」

翔「………そうだね。」

忠「俺…アホみたいに裏切られたと思い込んで…Aちゃんの事知ってる筈やのに…俺…」

大倉が涙を流した。

信「……今日、他の奴等は出勤日やんな？」

雛が立ち上がる。

信「行くで、あいつらの所に。ほんまのこと教えたらんと！」