Primrose (ページ5)

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０４° ページ5

翔｢何って聞いてんだけど？｣

｢あ、ごめんなさい｣

いつの間にかずっと見つめてた。

やばいやばい、私が勝手に一目惚れしただけだから、あっちが私を覚えてるはずがないし。

翔｢てか新しいヤツ松潤だけって言ってなかったっけ？｣

雅紀｢いやだってさぁ！料理サークルだし可愛い女の子欲しいじゃん!!｣

でもなんか、高校とは違う

気のせいかな

こんな声低くて冷たくて…初めて見た。

翔｢あそ。まぁ俺には関係ねぇけど｣

そう言い捨てて2階に上がってった翔先輩。

智｢ごめんね～？気にしないで｣

｢……私、料理サークル入ります｣

智雅｢｢えっ！？｣｣

｢人、入んなかったら潰れるんですよね？｣

そうなの！ってうんうんって大きく頷く先輩たち。

｢ここのシェアハウスで住んでいいなら、喜んで入ります｣

雅紀｢いやもう大歓迎！部屋余ってるし！人入んなかったらシェアハウス取り上げられるし！｣

智｢毎日こんな美味しいの食べれんだったらおいらも賛成だなぁ｣

これだと思った。

翔先輩に近づく1番のチャンス。

キッチンを見るとしっかり活動してるのは分かったし、料理するの本当に好きだし！

｢いつから大丈夫ですか？｣

智｢明日からでもいいよ｣

｢え？そんな簡単に決めちゃって……｣

おいらサークル長だから大丈夫～なんてふにゃんって笑って。

雅紀｢やった！じゃあよろしくね…えっと、何ちゃんだっけ｣

｢AAです。よろしくお願いします！｣

この時は、一緒に住むということがどういう事か、ちゃんと考えてなかった。

好きな部分が増えると共に、見たくないものも見えてしまうことを、ちゃんと分かってなかったんだ。