8. ページ8
聞き覚えのある声に振り返ると、案の定彼はそこにいた。
kj「ぇ、しょったくん？！」
俺を含めた周りの人間がスーツを着る中、1人オレンジのパーカにジーパンというラフな格好をしているイケメンの彼は翔太君。
元々東京に住んでいて、大学は関西方面に進学したおかげで同じ大学の先輩後輩関係になった。
そして地方学生皆で使う大学寮に住んでいたこともあり、共有スペースが汚すぎて俺の家に居候していた渡辺翔太君だ。
俺が反応すると、確信を得たのか腕を広げて待ってくれる。
変わらへんなぁ、そういうところ。
本当は抱きつくのとか嫌いなのに、俺だけは受け入れてくれるところ。
kj「しょったくん！」
nb「久々だから特別な。1回だけだからな」
それでも全然嬉しい。
しょったが苦しいと言うまで抱きついた俺は胸板を押されて名残惜しくも離れる。
俺の食券を奪って受け取り出口に置くと、爽やかに笑った。
nb「お前何、関西で就職したんじゃなかったの？」
kj「移動になって東京来てん！でもまさかしょったくんと同じ会社やったとは」
しょったくんは、移動かよと大爆笑。
目の前に出てきたカレーと唐揚げ定食を各々手に持ち、あいていた窓側の席に座る。
しょったくんは笑いすぎて何度かカレーを落としそうになっていて、俺はその度に肝がつぶれそうだった。
nb「部所は？」
kj「営業部！」
nb「ってことは深澤か」
kj「知り合い？」
そう聞くと彼は唸った。
何をそんなに悩むことがあるのかと聞けば、どうやら知り合いなのは彼ではなく彼の知人の方らしく、噂や話は少しばかり聞いているとのこと。
大きめの一口でカレーを食べながら東京はどう？なんて聞いてくる翔太君はどこか嬉しそうだ。
kj「結構楽しいよ。翔太君にも会えたし」
nb「いつでも俺ん家来いよ。そういう意味で借りが多いから」
kj「じゃあ今日行っていい？！あ、でもふっかさんと飲みに行く約束してるんやった…」
明日来れば？と優しく笑いかけてくれて、是非とだけ答えた。
翔太君はペロリとカレーを完食すると、仕事戻るわと席を立った。
kj「翔太君は部所どこなん？」
nb「デザイン考案部。じゃ、おつかれ」
それだけを言い残して去っていった。
デザイン考案部。
商品のデザイン、機能を試行錯誤して設計図にまとめ、マーケティング部へと回す役割。
翔太君、そんな所で働いてたんや。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1160人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
花(プロフ) - ゆきんこさん» 感想ありがとうございます！康二君に押しまくるめめが大好きなんですw次回以降もめめこじ要素多いので、もし気になったら読んでみてください！ (2020年8月5日 5時) (
レス) id: 3efdfc6162 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - パパらさん» ご感想ありがとうございます！励みになります^^* (2020年8月5日 5時) (レス) id: 3efdfc6162 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 第1章完結おめでとうございました！ずーっと押してくれるめめがナイスすぎてずっとニヤニヤしながら読んでました！（笑）最後の登場もビックリしたしほかのメンバーもすっごく楽しみです！無理せずに更新頑張ってください！ (2020年8月5日 2時) (レス) id: 9366bbf9ec (このIDを非表示/違反報告)
パパら - いつも拝見させていただいてます！とてもとても面白いです。作者様のペースで更新頑張ってください！ (2020年8月1日 21時) (レス) id: e814843bd2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花
| 作成日時：2020年6月29日 9時
