愛のかたまり110 ページ13
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【"King&Prince、平野紫耀、
監督務める栗原タツヤ、
一般女性めぐっての三角関係か!?】
家に着いてすぐに開いた週刊誌。
大々的に取り上げられているそのタイトルの下には
この前私が酔っ払ってしまった時のものが
掲載されていた。
更には彼と交際していること
お泊まりに来ていること
詳しく記載されていて。
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下っ腹から上へ上へと
泥水が沸き上がってるような焦燥感。
少し油断していた自分がいた。
その結果がコレだ。
私はモザイクがかってるから
仕事に支障きたすことは多分ない。
タツヤも「俺の方は大丈夫」って
言っていたし…
問題は、彼だ。
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さっきからずっとバッグの中で
震えてる携帯をようやく取り出し、
耳に当てる。
あ「…もし、もし、」
電話の相手なんて画面見なくても
なんとなく分かっていた。
紫『A?今どこいる?』
あ「…家だよ。」
紫『そっか。よかった。』
少しの沈黙の後、
紫『週刊誌、見た?』
とても言いずらそうに
話を切り出して、
あ「…うん。」
素直に頷いた。
再び流れる沈黙は、
とても居心地の良いものではなくて。
やけにこの沈黙が長く感じた。
紫『俺、今日からしばらくは
ホテル泊まりになるんだ。』
あ「うん」
紫『マネージャーにも張られてて』
あ「うん」
ポツポツ喋る彼の話を
ただ頷く。
紫『本当は今すぐにでも
Aに会って抱き締めたいけど
出来ない。』
あ「うん」
紫『ごめん、』
あ「…私は全然平気だよ。」
強がってみせた。
これ以上心配させたくない。
瞼に溜まってる涙が零れ落ちないよう
グッと目に力を入れて堪えた。
一瞬でも気が抜けたら
きっと涙は止まらなくなる。
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作者名:rion | 作成日時:2019年3月27日 16時