好きだった【S.S】 (ページ22)

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21.日常2 ページ22

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シーツの肌触りの違いに、
ふと目が覚める。
全てお母さんが揃え、定期的に
買い替えられるらしいリネンは、
シンプルで上質なものだった。

それでも、年季の入ったかい巻き毛布に
くるまって眠ってる翔が可愛い。

翔の寝顔はいつも可愛いけど、
今日は彼の部屋に居ることで
ガードが緩んでるのか、
私が動いても目を覚まさない。
写メを2～3枚撮った。

さすがにシャッター音に反応したかと
思いきや、寝ぼけてるらしく、
「A…」って寝言を言われて
きゅんとする。
愛されてると錯覚する。

大阪に行くのを辞めたら、
来春からも近くに居てくれるだろうか。

3つも年上だと言う負い目と
自分が恋などにうつつを抜かさぬように
自分の新しい理想を見失わないように
あえて、大阪に行くまでと言ったのは自分だ。

でも、この男が好きで好きで仕方ない。
うつつを抜かすどころか、
彼が居るから癒されて頑張れた。
彼の麗しさ、可愛さは、私の免疫力を
ぐんぐんあげてく。
無理をしても、へこたれず、
がんばりを継続してこれてるのは
ここに眠る翔のおかげ以外のなにものでもない。

あまりにかわいくて、頬にキスをすると
「んっ」って気づいて、
のびをしたついでのように私の肩に手を伸ばし、
胸をやわやわと、弄び、高みへと誘われ、
ベビーフェイスに似合わない雄の部分に翻弄され
朝から鳴かされた。

こんなに、人を好きになったのも初めてだし、
好きすぎて、せつなくて、
それでも幸せで満たされたのも初めてだ。

告白してしまおうか。
好きでたまらないと。
ずっと共に生きて行きたいと。