好きって言ってよ１［佐野玲於］完結

23時半 ページ39

ASide



［んで、何話してたの？］

『えっとね、龍友くんがジムで隣に来た知らないオジサンと勝負したって話でね！
初対面なんだけど何故かランニングマシンの速度どんどん速めたりして
お互い闘争心むきだしだったんだって！最終的には龍友くんが勝ったみたい！(笑)』




［うん、だろうね、いや、そうじゃなくて
…さっき涼太くんと何話してたの？］



『へ？あー…楽しんでる〜？みたいな？(笑)』



［…へぇ。］



…なんかこわいんだけど。


亜嵐｢そうだ！Aちゃんの手料理ってメッチャクチャうまいんだよ〜！ね〜隼お〜〜｣


隼｢えっ、あ、ああ、もうほんと間違いないですよね！…｣




突然向こうの方で喋ってた亜嵐くんたちの話題の矢先がこちらへ向く。
…なんかその話題今この場ではタブー、だよね？…





隼｢そういえばAちゃんのお婆ちゃんって凄いんですよ！こんなおっきなダンボールに大量のミカン送ってきて！笑笑 ねえ？玲於。｣


あ！話変わった！
でも玲於くんに話振ったところで
皆の前でディスってくるだけだよぉこれは人選ミス





玲於［ほんとそうなの。しかもコイツさ、引越し初日にも山程みかん持ってきてさ、初っ端からお隣さんの印象完全に
田舎から出てきたみかんのあの子だったよね｣



なんて、笑ってる。
…あれ、玲於くんが楽しそう…嬉しい…！
まぁ多分これディスられてんだろうけど…！




みんなの前でわたしと玲於くんしか知らない話
お話してくれるの嬉しいなあ、、(ポジティブなドM)






亜嵐くんが私に飽きたあとは、
玲於くんとわたしはもうほぼほぼ二人の世界に入っていて。


今日行った現場のカメラマンさんがすごいオカマっぽかったとか、
こないだ岩さまとサシメシできて超テンション上がっただとか、
近日発売予定のゼルダの伝説最新作についてあーだこーだいいあったりとか
とにかくたくさんお話できた。



玲於くん、楽しそうに自分の話も
結構してくれたからすごい嬉しかった。
今日は割とご機嫌さんだよね。


スマホ見たらもう23時半。だいぶいい頃。
お酒が強いわたしはだいぶ酔いも冷めてきて。

さすが！、付き合い以外でお酒飲まない
れおくんだからそれなりに二人共、
周りでバグバク飲む人達と違って
シラフに近い状態だと思っていたのに









ギュッ









突然右手に触れたゴツゴツした温もり。









…え、
わたしいま玲於くんに手握られてる

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