好きって言ってよ１［佐野玲於］完結

ブタちゃん ページ19

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夕方、百円ショップで貯金箱を買って
ご飯の材料も買って家に帰った。


初めていちおお金もらって作る日だもん、
何がいいかな、って考えたけど
王道のハンバーグにした。


これ、五百円ではふつう外では食べれないよね。よしよし。



ソースはデミグラスとトマト、いちおどっちもつくってみた。



．．．たのしい。
絶対１人だけだとこんなことしない、、



さっききてたLINEには

【21時には帰る。】

これだけ(笑)




【おっけい！まってるね！】



これだけ返してちょっとのんびりしてから
ハンバーグの仕込みに入っていた。




わたし、ほんっとにテレビ見ない人で
だから絶対話題になる前日のドラマの話とか
むかしから全然ついていけなくて。



だからいまも聞こえる音は時々使う包丁の音と、自分の鼻歌だけ。



『でっきた〜！』


よしよし。これだけ作っておけば後は玲於くん家でチーズのっけて焼くだけだ…！




コンコンコンコンコン．．．
チャリチャリ


あ、帰ってきたな、ナイスタイミング〜〜！
思ったより早かったな、
玄関まで小走りで行ってドアを開ける




ガバッ
『玲於くん！』




［うわ、びびった！
お前さあまじでその登場の仕方やめてくんね？］



えへへ〜って笑いながら(誤魔化して)
今日のご飯なんだと思う？ハンバーグだよって。




［お！まじで！よし食お食お！］




すっかりご機嫌さんになって
家の中入っていった。
子供みたい(笑)


これはまた持ってきてってことでいいんだよね？
ハンバーグのタネお皿に入れて
ソースとチーズもお盆に乗っけて
あ！貯金箱も持っていかなきゃ！なんて
ワクワクしながら
玲於くん家、お邪魔しますをした。




［わ、やべ、めっちゃ美味そう…］




『んでしょでしょ〜！クオリティも重視してみました〜〜！』




ハンバーグのタネを焼いて、上からチーズものっけて玲於くんの前に差し出す。




ちゃんといただきますをしてくれて、
［ううわっ、めちゃめちゃうまい！］




なんて言われたらわたし鼻高々になっちゃう……！



『お帰りの際はあちらのブタちゃんまで〜〜！』



玲於くん一瞬は？って顔してたけど
それが貯金箱だってわかったら




［ここ俺の家だし、ってかお前まじ貯金箱のセンス悪すぎww］






って笑ってくるんだ。
意地悪だけど、子供みたいな無邪気なその顔
わたし、結構すきだな。

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