・・・・・・#6 ページ17
責任。
犠牲。
覚悟。
…リスク。
将也君の口から出された言葉に、
わたしは今さらながらに衝撃を受けた。
わたしにとって、大きな意味があると感じていた彼との恋愛は。
彼にとっても…いや、
彼にとってはもっと大きな、重大な覚悟の上に成り立っていた。
翔くんは、本当にわたしを大切にしてくれてるんだなあ…とか
忙しいのに、ちゃんとわたしとの時間をとろうとしてくれてるなあ…とか
そんな上部だけの実感じゃなくって。
もっと気づくべきは、気遣うべきは、
彼がどれだけの責任を
一人で背負っていたかということだ。
彼が
「そんなこと、Aは知らなくていいんだよ。笑」
って本気で思ってくれていそうな性格だということも
わたしを想ってくれる優しさがあることもわかっていた。
それでも、気づくことくらいできたはず。
最低限、気遣うことだってできたはず。
彼にとって、そういう相手でありたいと
心から思っていたはずなのに。
実際には何も考えてなかったじゃない。
本当に彼を大切に思うなら
当然に持っているはずの思いのひとつも
わたしは持っていなかった。
・
将「まあこうは言ったけどさ！
翔がAに惚れてることに変わりはないし。笑
あいつ自身、自分の身分煩わしく感じてるとこもあるから
Aにはあえて言わなかったんでしょ。
だからこれまで通りで十分だって。あいつにとっては。笑」
将也君は、落ち込んだ私を気遣ってか
こんな風にフォローをしてくれたけど
なんだか気持ちは晴れなかった。
…今思えば、これも予兆だったんだなあ。
そのくせに、その後の私はその言葉に甘えきって
深く考えようとはしなかった。そのまま。
…まあどっちにしろ、
その時にはもう遅かったのかもしれないけれど。
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らびりんす(プロフ) - 柚さん» はじめまして！ありがとうございます、嬉しいです(^^) (2017年5月9日 12時) (
レス) id: f1ca372844 (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - はじめまして。このお話のファンです！これからも楽しみにしています(*^-^*) (2017年5月9日 3時) (レス) id: 4a5934561b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羊羽 | 作成日時：2017年3月27日 8時
