1/S ボク ページ1
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真っ白な部屋。
ベッドと呼ばれる、
目を閉じて体を休めるための、台にふかふかの布が掛かったものが置いてあり、
窓と呼ばれる、
ここではないどこかが見えるのに、手を伸ばすとなぜか何かに当たってしまうものが嵌め込まれている。
それしかない。
それだけの部屋で、
今日もボクは一日を過ごす。
コンコンとドアが叩かれ、
大野智、くんが入ってきた。
「おはよう、翔くん。」
「おはよう…智くん。」
智くんはボクから名前を呼ばれると
ホッとしたような顔になる。
安心、するらしい。
彼の手には食べ物が乗ったトレイが2つ。
「今日の朝ごはんはね、レーズンパンと牛乳。」
「レーズンパン?」
「パンは毎朝食べているから分かるよね。
レーズンパンはね、中に」
智くんが手に持ったパンを割いた。
「ほら、レーズンっていう干しぶどうが入っているの。」
「干しぶどう?」
「ぶどうは前に食べたよね。
あれをお日様に当てて水分を飛ばすんだよ。」
ボクは恐る恐るレーズンパンを口にいれた。
「…おいしい。」
「よかった。」
ふにゃりと智くんが笑う。
その笑顔を見る度に、
ボクは、
ボクの知らないボクがそれを好きだったことを
思い出せそうな気がする。
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徳夜実南(プロフ) - もの凄く面白かったです!!!! 言葉では表せないくらい素敵なお話でした！！！ (2013年7月8日 7時) (
レス) id: dde8742611 (このIDを非表示/違反報告)
メリ子(プロフ) - シフォンさん» ありがとうございます（＾ω＾）新しいのも書いているのでそっちもどうぞー (2013年3月18日 18時) (レス) id: 70f5b5828c (このIDを非表示/違反報告)
シフォン(プロフ) - とても面白かったです！完結なんてさみしい(T_T) (2013年3月18日 17時) (レス) id: d81cefd942 (このIDを非表示/違反報告)
メリ子(プロフ) - sayaさん» ありがとうございまーす(^O^)／ちょっと智くんが暴走気味ですけど、どうか温かい目で見てください… (2013年3月17日 0時) (レス) id: 6018098abb (このIDを非表示/違反報告)
saya(プロフ) - はじめまして＾＾ はじめて見ましたが なんか引き込まれる話ですね〜。。。これからも楽しみに読ませてくださいね＾＾ (2013年3月16日 23時) (レス) id: 48d49f8412 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メリ子
| 作成日時：2013年2月25日 14時
