個室予約のお客様（緑）

ep.22 ページ22

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『本当に暇になってしまった....』

宴会の料理が全て出て、早く帰りたいお客様が数人すでにお帰りになった状態。
飲み物のオーダーも減ってきて柊さんとりいさんは休憩しに個室へ。

金「一気に働いたから一気に暇になったね。ドッと疲れ来てるんじゃない？大丈夫？」

『疲れてはいますけど今は何よりも....お腹空きました....』

金「ふっ...はははは笑さすがAちゃんぶれないね！」

忙しすぎて気が散ってたけど暇になるとお腹が空いたなーと思う。

桐「おーい！みなさーん！もう21時やし、明日早い人も家遠い人もおるから一回ここでお開きにして残る人は残る、帰る人は帰るにしましょかー！」

あーもうそんな時間か...。
りいさんと柊さんも戻ってきて柊さんはレジでお会計を、りいさんはお客様のお荷物を運んでくれている。
私は空いた場所の片付け。

店長「それ終わったら金ちゃん休憩でAはちょっとこっち来てなー」

え...私も休憩させてください！と思ったけれど何かあったのかな？何かしちゃったかな？
と自分の行動を振り返る気持ちの方が大きかった。

『...おじさん、私何かしましたか？』

店長「え、お前なんかやらかしたんか？」

『え？じゃあなんで呼んだんですか？』

店長「神ちゃんと喋らしたろ思て。」

『いいでーす。休憩行ってきまーす』

店長「全く素直やないなー！なんでなん？普通なら皆喜ぶのに」

『いやまず相手の方はお客様ですし、一般人じゃないですし私なんかが仲良く話すような相手じゃないですよ』

店長「そうか？考えすぎちゃうか？仲良くなっておいて損はないやろ。友達作りだと思ってさ」

『友達！？』

店長「あいつらにとって自分のことを知らない同世代の存在って大きいと思うねん。
ま、気が向いたらでええから話かけたってなー。ほい、休憩行った行ったー！」


勝手にくっつけようとしているのかと思ったけど、おじさんもおじさんなりにジャニーズWESTさんを見てきたからこその判断だったのか。
確かに自分に全く関係のないひとの方が客観的に見てくれるし相談するときとかは意外とそういう人の方が頼りになることってあるよなあ。

神山さんとお友達...。
うーんやっぱり非現実的過ぎる。

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